先週、イタリアのミラノで戦慄の事件が起きていた。
『Corriere della Sera』などによれば、ある運転手がスクールバスをハイジャックし、バスに火を放ったという。
Non bisognerebbe dover diventare eroi per avere la cittadinanza italiana, dovrebbe essere la normalità. https://t.co/eeL8gCET03
— Wired Italia (@wireditalia) 2019年3月22日
男は生徒たちから携帯電話を奪っていた。だが、携帯を隠した13歳のラミ君はアラビア語で祈るふりをしつつ、父親を通じて救助を要請(もうひとりの友人も関わっていたとされている)。
その結果、51人の生徒全員が救助され、ドライバーは逮捕された。
This young hero will be granted Italian citizenship after he helped save 50 children in a bus attack pic.twitter.com/3fgrtO6tV9
— NowThis (@nowthisnews) 2019年3月23日
インタビューの際にラミ君はユヴェントスFWパウロ・ディバラのユニフォームを着ていたとか。『La Repubblica』などによれば、ディバラは彼にこんなボイスメッセージを送ったそう。
パウロ・ディバラ
「ハイ、ラミ。僕はパウロ・ディバラだ。
君がやったことを聞いて、君は本物のヒーローだということを伝えたかった。
君が僕のユニフォームを持っていることは知っているよ。君がやったことについて話がしたいな。
君が可能な時にスタジアムに招待したい。会えることを本当に願っているよ。
このメッセージを送ることができて本当によかった。君は本当にすごいよ、ビッグハグを送る」
このメッセージを聞いたラミ君は「信じられない!」と驚きつつ、こんな返信をしたそう。
「ハイ、パウロ。ラミです。
僕が世界で一番好きな選手はあなただと伝えたかったんです。
あなたが来てからユーヴェを応援しているし、寝室にあなたのユニフォームを飾っています。
僕の夢はすぐにあなたに会って、素敵な日を過ごすことです。
あなたに会えたなら最高に最高に嬉しい」
警察から表彰もされたというラミ君はイタリア生まれながら両親がエジプト人。今回の英雄的行為によって、彼には内務大臣からイタリアの市民権が与えられたそう。
ただ、法律上では市民権の付与は18歳まで待たなければいけないとされており、そのことで移民を巡る政治問題にもなっているとか…。