ロシアで先日、14歳以下の強豪クラブが集うUTLCカップが開催。日本からは横浜F・マリノスが初出場し、惜しくも決勝でスパルタ・プラハに敗れたものの準優勝という結果を手にした。
この大会はロコモティフ・モスクワのオーナーであるロシア鉄道が主催。「YOUNG EURASIAN STARS」と銘打たれており、欧州からアジアにかけての広い地域から強豪クラブが参加した。
ご存知の通り、ロシアではこの夏ワールドカップが開催。そこで西野ジャパンが見せた戦いぶりにより、日本サッカーに対する関心も高まっている。
そのなかで行われた今大会、準優勝という成績を残した日本の横浜F・マリノスがどのように評価されたのか。関係者のコメントを紹介したい。
アレクセイ・シゴエフ氏(ロコモティフ・モスクワ アカデミー・ディレクター)
「横浜F・マリノスは非常にコンパクトな陣形を保ち、また組織的に連動した非常にいいチームでした。選手個々も大変テクニカルで魅力的なサッカーをしています。決勝では惜しくも敗れましたが、私のお気に入りのチームでした」
アレクセイ・グロム氏(JSC UTLC ERA会長)
「大会に初参加した日本チームということで、横浜F・マリノスには注目していました。今回の横浜F・マリノスが決勝に進んだことは、大きな驚きとともに大きな喜びでもあります。彼らの組織だった魅力的なサッカーは、私に深い感銘を与えてくれました」
一般社団法人EU JAPAN SPORTS 三枝洋介氏(大会日本アンバサダー)
「今回の準優勝という結果のみならず、試合内容を含め、現地では横浜F・マリノスへの賞賛が止みませんでした。ホームのロコモティフ・モスクワがグループリーグで敗れるなどの波乱もあり、各国が優勝を狙うなかで、この結果は非常に価値あるものだと思います」
ロシアの地で輝いた日本サッカーのベースが育成面にあることが現地でも話題となったようだ。
最後に、横浜F・マリノスを率いていた大島秀夫監督のコメントも紹介。現役時代に横浜F・マリノスやモンテディオ山形などで活躍した、あの大島である。
大島秀夫監督(横浜F・マリノス)
「今回UTLCカップに参加するにあたり、今まで積み重ねてきたことを出していきたい、またチャレンジする、ということを心掛けていました。
初戦のBATEボリソフ戦に勝利したことから、普段通りの力を出せるようになっていったと思います。海外での大会、普段とは違う状況、また各国の強豪チームと真剣勝負で決勝まで進んだことは選手にとって非常に大きな経験になっていますし、また誇らしく思っています。
大会は組織面含めて非常に良くしていただき、とても素晴らしい大会でした」
昨年から横浜F・マリノスで指導者となった大島にとっても貴重な場となったはず。今後もこういった国際大会で経験を積みながら、ワールドカップで活躍するような素晴らしい選手、指導者が育っていくことを期待したい。