1月5日、ペルシャ(アラビア)湾岸地域の王者を決める2017年度ガルフカップの決勝戦が行われた。
ワールドカップ出場を控えているサウジアラビアがグループステージで敗退。そして2022年ワールドカップのホスト国であるカタールも決勝トーナメントに進めず。
開催国クウェートも早々に脱落する波乱の展開の中、ファイナルまで駒を進めたのはオマーンとUAEであった。
11月に就任したアルベルト・ザッケローニ監督の下で3バックシステムへの変更を行ったUAEは、ここまでの4試合で1得点0失点。
攻撃面では問題を抱えつつも、守備面ではGKハリド・イーサの活躍もあり一度もゴールを許していない。
この試合は3-4-3ではなく3-4-1-2に近いフォーメーションを採用したが、これまでと同じく相手の攻撃を受ける展開に。
オマーンの徹底したサイドアタックに苦しむも、これまで通り大きなピンチを何度も守護神ハリド・イーサがブロック。
後半にザッケローニは再三破られたサイドの対策として4バックへの変更を試みるも、3ボランチのサポートがうまく行かず。
89分にはその中でも微妙な判定からPKを獲得するも、なんとエースのオーマル・アブドゥルラフマンがこれを止められてしまう…。
結局この試合も得点を奪えなかったUAEは、5試合無失点のまま勝負をPK戦に託す。
先攻のUAE、後攻のオマーンともに4人目までが連続で成功。どちらも譲らぬ白熱した展開に。
ところが迎えた5人目、ここで初めて失敗してしまったのは、またもオーマル・アブドゥルラフマン…。
そしてオマーンの5人目となったFWムフサン・アル・ハルディが豪快に決め、2017年度ガルフカップの王者が決まった。
就任から2ヶ月で迎えたガルフカップで、5試合連続無失点という結果を残しながら、準優勝という悔しい結果に終わったアルベルト・ザッケローニ監督。
しかし中東で「耐えられる」チームを作ることは容易ではない。これで攻撃が熟成されれば、来年のアジアカップでも好成績を残せるだろう。