『Birmingham Mail』は21日、「元イングランド女子代表FWエニオラ・アルコは、監督のマーク・サンプソンからエボラ出血熱を揶揄する発言を受けていた」と報じた。
エニオラ・アルコは1987年生まれの30歳。ナイジェリアの出身であるが1歳からイングランドで育ち、チェルシー・レディースやバーミンガム・シティ・レディースでプレーしてきた選手だ。
2004年からイングランドの代表チームにも招集され、2012年にはロンドン五輪でイギリス合同チームにも入っている。
昨年は1部リーグで得点王になるなど活躍を見せたものの、5月に国際試合から引退。それは、今もイングランド女子代表監督を務めるマーク・サンプソン氏からの嫌がらせを受けたとの申し立てをしたことがきっかけだという。
彼女は先週その事件についてFAから和解金として大きなお金を受け取ったことが明らかになっており、問題の公表は自由に行えるというお墨付きを得た。
アルコが明かすところによれば、彼女は当時アフリカで流行していたエボラ出血熱を揶揄するような発言を受けていたという。
エニオラ・アルコ
「マーク・サンプソンは私に言ったわ。『誰か君の試合を見に来るのかい?』と。
私は『家族がナイジェリアからやってきたわ』と答える。すると彼は、『エボラを連れてこないほうがいいよ』と言った。
笑ったわ、ショックを受けて。なんてことを言うのだと。
私はこれが差別的なコメントだったと思う。私はそう定義する。よろしくない発言だった。私はショックを受けたし、怯えた。
アフリカ系の両親を持っている私に対して言ったのだからね。
私が11年ぶりにイングランドの代表チームから落とされる1週間前、私はこれが差別であること、いじめの文化であると説明した。
どのように見ても、その訴えが私のイングランド代表としてのキャリアに対して重荷となったようだ」