『Mediaset』など各メディアは、「セリエA残留を決めたクロトーネのダヴィデ・ニコラ監督は、自転車で1300kmを走る」と報じた。
セリエA最終節でラツィオを3-1と下し、17位で残留を果たすことに成功したクロトーネ。シーズンを通して降格圏を彷徨ったが、土壇場での逆転劇であった。
そして、それを受けて監督のダヴィデ・ニコラ氏は、レッジョ・カラブリアからトリノまでの1300km(走行距離は1600kmを超える)を自転車で走るという活動を行うことになった。
彼はこのシーズン中に「残留したらやる」と宣言。使命を果たすとともに、約束も守ったのだ。
なぜ彼が自転車での旅を始めるか?それは追悼と安全意識の啓発なのだ。
ダヴィデ・ニコラ氏の息子は、わずか14歳で自転車事故によりこの世を去っている。さらに、先日同じく自転車事故で永眠したMotoGP元王者のニッキー・ヘイデン、元ジロ・デ・イタリア王者のミケーレ・スカルポーニに対しての追悼でもあるそうだ。
ニコラ氏はこれを通して道路での安全性向上、そして自転車への敬意を高めたいと考えているとのこと。
このところ不幸な事故が相次いでいる自転車。しかし今後の地球を考えれば、必ず尊重されなければならない乗り物でもある。日本では道路の整備が追いついていない部分もあるが、いずれ車だけではない社会を実現しなければならないのも事実。社会から尊重されるためには、自転車に乗る側もルールに十分気をつけていきたいところだ。