編集部T

1位:キム・スンギュ(ヴィッセル神戸)
2位:中村 航輔(柏レイソル)
3位:林 卓人(サンフレッチェ広島)

【コメント】

(キム)ゴールキーパーに最も重要な「シュートを止める」という力を評すれば、Jリーグトップだろう。誰もが失点を覚悟する決定機で見せる冷静さ、そして、キッカーに恐怖すら与える威圧感は、味方にとってこの上なく頼もしい。2016シーズンにおいてもJリーグ一年目ながら、不慣れさを感じさせない、圧倒的なパフォーマンスを幾度となく披露。相手チームが「神がかっていた」と舌を巻くように、“当たり出したら”、誰も彼を止めることはできない。

(中村)今回の企画は「総合評価」での順位付けなので、その基準からはやや“ズレ”ているかもしれないが、今季の更なる飛躍も信じ、中村航輔を2位に置かせてもらった。様々な長所があるが、特に1vs1の場面で見せる「絶対に止めてやる!」という声まで聞こえてきそうな気迫と超人的な反応速度は、その後の将来を期待せざるを得ないレベル。身長が184cmしかなく高さの点で物足りなさが残るのは、A代表入りの面では“足かせ”になりそうだが、シュートストップ能力においては既にJ最高峰といっても差し支えない。まだ22歳。ここに経験値が積み重なれば、“本格化”していくことだろう。

(林)ここ数年確実に成長してきている、日本代表の現正GK西川周作も捨てがたいところだが、筆者が長くから高評価している林卓人を選出した。派手なプレーは決して多くないが、それは的確なポジショニングを常に取り続けている証明である。判断を誤りやすい、クロスボールやドリブル時の対応においても、素早いポジショニング調整と重心移動で“間違い”を起こすことが極めて少ない。昨季は、あるデータでは、セービング成功率、ロングパス成功率もJ1のゴールキーパーにおいて最高値を記録している。