どんな超一流のスーパースターにでも、いつかは訪れる「引退」の時。
その理由のほとんどが年齢による衰え、体力の限界によるものだが世界は広い。中には変わった理由でサッカー界を去ってしまう選手もいる。
今回は「宗教を理由に引退したサッカー選手」をご紹介しよう。
カルロス・ロア(元アルゼンチン代表GK)
1998年ワールドカップでアルゼンチン代表の守護神を務め、初出場の日本を完封したロア。
彼は翌年、スペインで“1シーズンで1試合当たりの平均失点が最も少なかったGK”に与えられる「サモラ賞」を受賞したが、突然の異変が。その理由が「宗教」だった。
「セブンスデー・アドベンチスト教会」の信者だった彼は「世界の終わりがやってくる」と信じており、当時所属していたマジョルカと契約延長することを拒否し、引退すると主張したのだ。
その結果、彼はピッチから遠ざかることになり、同胞でもあるレオ・フランコにポジションを奪われた。しかも、世界は終わらず、逆に終わってしまったのはロアのキャリアの流れだった。
2002年に移籍したアルバセテでは精巣ガンを患ってしまい、手術を余儀なくされる。アマチュアでプレーしたあとに母国へ戻ったが、彼のフィットネスは戻ることはなかった。