7~9月
7月に開催されたEUROは、日本のネット民に「対戦相手に恵まれてる!」「塩試合ばかりでつまらない」などと揶揄されながらもしぶとい勝ち上がりを見せたポルトガルが、決勝で開催国のフランスを延長戦の末に撃破し初優勝。主将のロナウドは決勝戦の途中で負傷交代したが、ピッチ脇から監督さながらのジェスチャーで仲間たちを鼓舞した姿は大きな話題に。また、決勝ゴールを決めたエデルは時の人となった。
8月はリオ五輪で世界中が熱くなった。ワールドカップでの悲劇的な敗退にコパ・アメリカでの2年連続での失態と、王国の威信が揺らいでいたブラジルが悲願だった金メダルを獲得。ネイマールが流した涙は、その重圧を物語っていた。しかし、大会を盛り上げたのはなんといってもナイジェリアだろう。到着の遅れに金銭問題、高須院長の登場もあり、ブラジル以上に注目を集める存在となった。日本は残念ながらグループステージで敗退。
9月は、アジア最終予選の初戦で日本代表がUAEにホームでまさかの敗戦。過去、初戦を落とした際には本大会出場を逃しているが、果たしてこのジンクスを破れるのか。また、AFC U-16選手権で15歳久保建英がベールを脱いだ。
10~12月
10月はAFC U-19選手権だ。日本は決してグループステージですっきりした戦いをしていなかったが、冨安健洋、中山雄太の最終ラインが完璧な守りを見せ、黄金世代でさえ準優勝が最高成績だった同大会で、無失点で初優勝という快挙を成し遂げた。来年のU-20ワールドカップでも頼むぞ!
名古屋グランパスがクラブ史上初めてJ2に降格する事態に見舞われた11月。月末にはシャペコエンセの一団を乗せたチャーター機が墜落し、サッカー史上最悪ともいえる惨事となった。しかし、アトレティコ・ナシオナルが彼らにコパ・スダメリカーナの優勝を譲り、世界中のクラブ・選手、サポーターらが支援の手を差し伸べたことは、サッカーという競技が持つ力を改めて示したともいえる。
12月はJ1の逆転優勝に続いてクラブW杯でもレアル・マドリーとの激闘を演じた鹿島が世界を驚かせた。月末にはオスカル、テベスらが世界最高額と推定される給与で中国への移籍が決まり、中国バブルの影響力がまだまだ続いていることをうかがわせた。
Jリーグは来年からDAZNが参入し2ステージ制も廃止される。2017年は世界、また、日本サッカー界にとってどのような1年になるだろうか。