『GHANASoccernet』は「ガーナ代表監督のアヴラム・グラント氏は、3ヶ月間の給与を受け取ることが出来ていない」と報じた。
2015年アフリカネイションズカップの直前にガーナ代表監督となり、就任僅かな時間で準優勝という結果を手にしてみせたアヴラム・グラント氏。
かつてチェルシーを率いていたことでも知られるイスラエル人の彼は、監督としてアラビア諸国を回るためにポーランドのパスポートまで取得するなど努力を行い、ガーナに尽くしている。
しかし、ガーナのサッカー界で近年大きなトピックスになっている資金問題がその足かせになっているようだ。
先日アフリカネイションズカップ予選の最終節でガーナのスポーツ省が「国外組は必要ない」としてメンバー変更を要請。さらに航空券や移動費、滞在費、宿泊費を選手に負担させるという強硬策に出ていた。
異例の対立…政府が代表メンバーの変更を要求、監督は断固拒否! https://t.co/fX2FevvZXn pic.twitter.com/KfPflzoFtz
— Qoly.jp(コリー) (@Qoly_jp) 2016年8月30日
それに加えて今回はアヴラム・グラント監督の給与すらも支払えていない可能性が示唆された。
彼の給与を肩代わりしているスポンサーのガーナ石油公社(GNPC)は、スポーツ大臣のニー・ランティ・ヴァンダープイェ氏から支払いを止められているというレポートを発表した。
ガーナサッカー連盟はこのレポートについて否定しており、「スポンサーは契約上の義務にコミットされている」と発表。グラント監督の給与は支払われているはずだと答えている。
しかしアフリカ諸国では公式発表が正しいという可能性も高くはないため、これについても決して鵜呑みには出来ない。
また、ガーナではスポーツ省とサッカー連盟に根深い対立があると伝えられており、政府側の判断によって支払いを止めている可能性もある。
もしアヴラム・グラント監督の給与が長い間支払われておらず、チームに対して使える資金がないとすれば、今後行われるワールドカップ予選、そしてアフリカネイションズカップ2017にも悪影響を及ぼすかもしれない。