--サッカー界では度々サッカー選手が怒ってしまう事例があります。
スポーツの世界ではアンガーマネジメントは2つのパターンに分かれます。1つはオフコート(ピッチの外)、スポーツ寄りになりますが普通のアンガーマネジメントです。もう1つがオンコート(ピッチの中)のものです。
例えば、2006年のワールドカップでのジネディーヌ・ジダン選手は自らの目的(チームの優勝)よりも自らの感情が先に出てしまった。結果として、ジダンほどの選手が自らのキャリアを汚し、チームに迷惑をかけてしまった。そうならないように、常日頃からメンタルのトレーニングをするべきだったと思います。
アンガーマネジメントでは3つの原理に基づきトレーニングをしていきます。「衝動」 イラッとした瞬間に余計なことをしない。「思考」 自分はどう考えていくのか?「行動」 起こるとしてもどう行動するか?の3つです。ジダン選手の場合は「衝動」のコントロールを練習するべきだったということになります。怒りの感情とは何か?メカニズムとは?自らがいらっとするパターンを知りそれを練習することで防ぐことができたかもしれません。
実際に、プレミアリーグではしばしばアンガーマネジメントの話題がでることがあります。また、選手だけでなく監督やサポーターにもその話題がでます。
--確かにルイス・スアレス選手が噛みつき事件を起こした際には1年間のアンガーマネジメント講座を受けるべきだという新聞記事がありました。
英語圏では特に広がりを見せています。とはいえ、私がフランス語、ドイツ語といったニュース記事を読めないだけで実際にこうした動きは他のヨーロッパでもきっとあるんだと思います。
--日本では、金崎選手が途中交代に納得できず石井監督と衝突しました。
実際に動画で拝見しています。私はあまりサッカーが詳しくはないのですが、手を振り払うとか目立ってしまうのが問題だと思います。あれを見たときに「あ、メンタルコントロールがうまくないんだな」「あのようなふるまいをする人間なんだ」と思ってしまう。それって得ではないですよね?
先に「怒らないのではない」、と言った通り「不満を伝えない」のが正解ではありません。自分の中でどうしても納得できない点、納得できないけど妥協できる点を頭の中でまとめて後日監督と直接面談するとかそういう整理をすることが大切だと思います。
金崎選手の場合はリクエストが良く分からないのが問題だと思います。何が不満なのか?自分をこのタイミングで変えるのが納得できないのか、あの態度ではリクエストが出せていない。何をして欲しいのかわからないのが問題と思います。良く、街中で怒っている人でも「俺の気持ちをわかって」と言う方がいますが、他人にはわからないですよね。
結果として、監督に「ちょっと扱いづらいな」と思われてしまうのが問題だと思います。もし、1つの出場枠を争う場合、同じレベルの選手が他にいたらそっちを優先してしまいますよね。つまり、自分の評価を下げてしまうことになるわけです。