3. GKは最低2人

18名というルールはかなり無茶だが、五輪にはもっとヒドいルールがある。

FIFAが公開している『REGULATIONS for the Olympic Football Tournaments』には、18名の選手登録に関して以下のような条項がある。

Each Participating Member Association that qualifies for the final competitions shall submit a final list of 18 players per team (two of whom shall be goalkeepers) and …

リオ五輪出場するそれぞれのサッカー協会は、1チームあたり18名の最終リスト(そのうち2人はゴールキーパー)を提出しなければいけない。

こうした国際大会では、一般的にゴールキーパーの最低登録人数が3人と決められている。

ゴールキーパーは特別なポジションであり、仮にキーパー不在という事態になれば大会の存在意義にも関わってくる。こうしたルールは大会運営上のリスクマネジメントであり、クオリティの担保が目的である。

しかし、五輪ではゴールキーパーの最低登録人数が2人となっているのだ。

これは18名という選手制限が根底にあるはずだが、考えてほしい。6試合にもおよぶ短期決戦のなかでGKが2人というのはあまりに少なすぎる。仮に1人が負傷し離脱した場合でも、残りの1人は「絶対に怪我できない」という恐れからプレーに影響がないとも言えないはずだ。

これは大会側が定めるルールであるため、もちろん出場各国はGKを3人登録しても良い。しかし、18名制限というルールもあってか多くの国がGKを2人しか登録していないという現状がある。ある種、五輪のルールに“甘えている”のだ。

もちろんGKに何もなければそれで良いのだが、これは大会のルールとして脆いと言わざるをえない。

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