ニールは立ち直れるのか?

オーストラリアのサッカー界で最も劇的な「復活」を遂げたといえる男が、マーク・ボスニッチだ。

イングランドでプレーしている際に精神のバランスを崩し、コカイン中毒に陥ってしまったものの、長いリハビリを経て通常の生活に戻り、現在は解説者として成功している。

彼はかつての後輩について以下のように語っている。

マーク・ボスニッチ

「私は、子供の頃からルーカスを知っていた。マンチェスター・ユナイテッドでプレーしていた時、彼は私のアパートに滞在したことがあるんだ。

彼が本当に最高の男であることは知っている。今明らかに困難な時を過ごしているとはいえ、彼は必ず順番に全てを乗り越えていくことが出来ると確信している。間違いなく可能だ。

ルーカスは周りといつもいい関係を作ってきたし、洗練されたネットワーカーだった。喋りもいい。思うに、テレビの世界には素晴らしい人材だと思う。もしオーストラリアに戻ってくるならね。

時間は掛かるが、人々は彼が偉大な選手であったことを忘れはしないだろう」

当然、オーストラリアのサッカー界でも最も偉大な選手の一人であるニールには、テレビ界からオファーはやってきていた。

シドニーFCの委員会を務めているフィル・ウォランスキ氏は、FOXの仕事を彼に任せたいと考えて連絡を取ろうとしたが、結局本人にまでは繋がらなかったという。

フィル・ウォランスキ

「FOXテレビの仕事を頼もうと思い、私は共通の友人を通して彼に連絡を取ろうとしたんだ。しかし、返答はなかった。

私は、彼が再び人々と触れあい、またサッカーの試合に関わる時間を見つけられることを望んでいるよ」

日本を相手に劇的な勝利をあげた2010年ワールドカップから6年。大宮アルディージャでプレーしてから3年。ワールドカップに落選してから2年。今、ルーカス・ニールは人生で最も苦しい時間を過ごしているはずだ。

キャリアの中で同じようにどん底を経験したマーク・ボスニッチは、彼について最後にこのように語ったという。

マーク・ボスニッチ

「彼は、このまま消えて行くにはあまりにも惜しいものをたくさん持っている男だよ」

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