14日、U-23日本代表の手倉森誠監督は今月下旬のポルトガル遠征に向けたメンバー22人を発表し、GKにこの3人を選出した。
杉本 大地(徳島ヴォルティス)
牲川 歩見(サガン鳥栖)
中村 航輔(柏レイソル)
1月に行われたAFC U-23選手権からは杉本、牲川の2人が選ばれ、同大会を直前の負傷で逃した中村が復帰。一方、そのU-23選手権でビッグセーブを連発し、日本を優勝に導いた櫛引政敏(鹿島アントラーズ)は招集外となった。
櫛引は今年、清水から鹿島に移籍したが、開幕から3試合を消化し、大ベテラン曽ヶ端準の牙城を崩せず全試合でベンチに甘んじている。手倉森監督は櫛引を外したことに関して、「もう十分彼らの力は分かっている」と説明したが、本人の胸中は決して穏やかではないだろう。
だが、それは何も櫛引に限った問題ではない。今回招集された3人もまた、クラブでの立場は決して芳しくないのだ。
まず、U-23選手権に参加した3GKの現状をご覧いただきたい。
AFC U-23選手権に出場したGKの2016シーズン状況
▼櫛引 政敏 所属:清水→鹿島 状況:出番なし 競争相手:曽ヶ端 準
▼杉本 大地 所属:京都→徳島 状況:出番なし 競争相手:相澤 貴志
▼牲川 歩見 所属:磐田→鳥栖 状況:出番なし 競争相手:林 彰洋、赤星 拓
同大会で櫛引の控えだった杉本は今年、京都から徳島へ期限付きで移籍したが、ベテラン相澤貴志の控えとなっている。また、第3GKだった牲川も鳥栖に期限付きで加入したものの、林彰洋、赤星拓の前にベンチ入りさえ果たせていない。
そう、3人とも新天地でまだ1試合も出場しておらず、今後の見込みも全く不透明な状況に置かれているのである。