12月2日、リーガ・エスパニョーラのバレンシアは「ギャリー・ネヴィル氏をシーズン終了までの監督として招へいした」と公式発表した。

これはスペインのメディアもあまり報道していなかった選択肢であり、さらにヌーノ監督辞任からわずか2日での電撃的なものだった。

とはいえ、よく考えればそこに至るまでの理由も想像できるものである。

元々バレンシアにフィル・ネヴィル氏がコーチとして雇われたときにも驚きを持って迎えられたわけだが、少し考えればそこから繋がるものでもあった。

報道をまとめた際にそれに気付かなかったことは力不足を感じる事実である。

そのネヴィル兄弟とバレンシアの繋がりといえば、もちろんオーナーであるピーター・リムの存在だ。

バレンシアの人事は「外部で決まる」?

シンガポール人大富豪のピーター・リム氏は、サッカー界の大物代理人ジョルジュ・メンデス氏と懇意の中であることが報じられてきた。

そのメンデス氏の初めての顧客であるヌーノ・エスピリト・サントがリム政権下の最初の監督になったことを考えれば、「バレンシアの人事は外部の影響が極めて大きい」ということは想像できる。

また、ピーター・リムが先日クリスティアーノ・ロナウドの肖像権の一部を買い取ったことでもメンデス氏との繋がりは明らかだ。

選手の補強を考えてもエンソ・ペレスやアンドレ・ゴメス、ロドリゴ、ダニーロ・バルボーザという「繋がり」を感じるものだ。

今回のヌーノ監督辞任の件で「ジョルジュ・メンデスとの関係は切れている」とチャン・レイフン会長は話しているが、むしろクラブの判断自体が外部に影響を受けていることは明らかである。

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