先日、エイバルのFWボルハ・バストンがスペイン1部リーグの10月の月間MVPを受賞した。

ラス・パルマス戦、セビージャ戦、そしてバルセロナ戦でゴールを叩き出したボルハにとって、これが1部2部通じて初めての月間MVP受賞であった。

さて、このリーガの月間MVPについて、『dailymail』が興味深い事実を伝えていた。

この賞が導入されたのは2013年9月なのだが、なんとバルセロナの選手がこれまでに一度も選ばれていないというのだ。これまでの受賞者を見てみよう(所属は当時)。

2013年9月 FWジエゴ・コスタ(アトレティコ)
2013年10月 MFコケ(アトレティコ)
2013年11月 FWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)
2013年12月 FWカルロス・ベラ(ソシエダ)
2014年1月 MFイヴァン・ラキティッチ(セビージャ)
2014年2月 MFラフィーニャ(セルタ)
2014年3月 GKケイロル・ナバス(レバンテ)
2014年4月 DFディエゴ・ゴディン(アトレティコ)
2014年5月 DFディエゴ・ゴディン(アトレティコ)
2014年9月 FWマヌエル・ノリート(セルタ)
2014年10月 FWカリム・ベンゼマ(レアル・マドリー)
2014年11月 FWカルロス・ベラ(ソシエダ)
2014年12月 FWルシアーノ・ビエット(ビジャレアル)
2015年1月 FWアントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ)
2015年2月 FWアルベルト・ブエノ(ラージョ)
2015年3月 MFビトーロ(セビージャ)
2015年4月 FWアントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ)
2015年5月 FWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)
2015年9月 FWマヌエル・ノリート(セルタ)
2015年10月 FWボルハ・バストン(エイバル)

以上が20か月間の受賞者一覧。ラフィーニャやラキティッチなど現在バルサに所属している選手も含まれているが、バルサの選手自体が獲ったことは確かに一度もないようだ。なお、2013-14シーズンはアトレティコが優勝、2014-15シーズンはバルサが優勝している。

これまで受賞者を出しているクラブは9チームでその内訳はこうなる。

アトレティコ6回、レアル・マドリー3回、セルタ3回、ソシエダ2回、セビージャ2回、レバンテ1回、ビジャレアル1回、ラージョ1回、エイバル1回。また、個人で見ると3度以上受賞している選手はいない。

メッシやネイマール、スアレスらが一度たりとも受賞していないのは何かワケがありそうだ。

同紙では、リーグに近い関係者の話として、アンチバルサという陰謀以上に、リーガが1チームためのものではないということを示し、栄誉を分け合うための試みだと示唆したとしている。つまり、月間MVP自体がバルサ以外の選手たちにも焦点を当てることが狙いと言えるのかもしれない。

確かに、受賞者がメッシやロナウドばかりでも白けてしまうが、賞自体が形骸化してしまっても意味がない。月間MVPといえばプレミアリーグが有名だが、突出したクラブがあるリーグではなかなか難しい試みなのかもしれない。

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