7月8日。その日は今後数十年間、ドイツとブラジルにとって特別な意味を持ち続けるだろう。

もちろん前者にとってはポジティブな、後者にとってはネガティブなものであるが。

2014年ワールドカップの準決勝、ベロオリゾンテで行われた準決勝ドイツ対ブラジルの試合は7-1という衝撃的なスコアで幕を閉じた。

絶対的エースであるネイマールを負傷で欠きつつも、優勝候補と目されていたブラジル。母国での優勝という最高の青写真を描いていたに違いないが、この日は前半早々からドイツに失点を許してしまい、試合が終わってみればワールドカップ史に残るスコアで優勝の夢を打ち砕かれたのだった。

あれから1年が経過し、各国ではTwitter上で「あの7-1の試合から1年です」という投稿が目立った。無理もない。世界中のサッカーファンにとって、あの試合はそれほどまでに衝撃的だったのだ。

そのなかでも、ドイツの各メディアが行った一連の企画は痛快とさえ呼べるものだった。

こちらはドイツの衛星放送『Sky Sport』が現地時間8日の午後9時47分に投稿したもの。

ツイートでは、このようなことが述べられている。

ちょうど一年前、ドイツ代表が7-1で勝利したあの歴史的な一戦が行われました。そこでもう一度、ここであの時のことを再現してみましょう。

そう、実はドイツの各メディアではこの日、ちょうど1年前に行われた試合の再現をTwitter上で配信することにしたのだ。

その証拠に、この投稿は現地時間10時前に配信されている。このドイツ対ブラジル戦がキックオフされたのは1年前のちょうど午後10時。

1年前に起こったことを、まさにその時と同じ時間に配信し直し振り返る・・・なかなかクレイジーな発想であり、なかなか類を見ない“リアルタイム”配信である。いずれにしても、ブラジル国民にとってはこれ以上お節介なことはないだろう。

それでは、実際にドイツ各メディアがこの日行った“速報”をご覧いただこう。

繰り返しになるが、以下の投稿は2015年7月8日に行われたものである。

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