昇格請負人としてハットトリックを達成

2008-09シーズンにレギュラーを掴むと、2010-11シーズンにはリーグ36試合に出場しチャンピオンシップ優勝を勝ち取った。一度目のプレミアリーグ昇格経験である。

ところが、QPRはプレミアリーグ昇格と共に大金をかけて選手補強を敢行した。2012年1月にプレミアリーグで出場機会の少なくなったコノリーは、ローンでレディングへ移籍することとなる。レディングでは6試合に出場に留まったが、チームはこれまたチャンピオンシップ優勝。二度目のプレミアリーグ昇格を経験した。

QPRに戻ったコノリーは2012年夏にカーディフ・シティへ50万ポンド(当時よそ6千万円)で移籍することになる。この時の『BBC』のニュースでは「彼は”プレミアリーグ昇格ハットトリック”を狙う」と記述されている。その言葉通り、カーディフ・シティはチャンピオンシップ優勝を果たし、チームにとって史上初のプレミアリーグ昇格を勝ち取った。

ハットトリック達成後

カーディフ・シティでプレミアリーグを戦ったコノリーだがまたしてもレギュラーは掴みとれなかった。チームはチャンピオンシップ降格となり、今シーズンは再びチャンピオンシップを戦っていた。3月の時点でカーディフ・シティの順位は14位、プレミアリーグ昇格は達成できず彼のストーリーは終わったかに見えた。

しかし、3月の半ばにワトフォードはローン移籍の形で電撃加入が決定した。2か月間という短期間のローンは「ビジネス上の決断だった」とカーディフ・シティのラッセル・スレイド監督は言う。

ラッセル・スレイド
(カーディフ・シティ監督)
「(当時、カーディフ・シティの順位は14位)昇格するチャンスも見えないが、降格する可能性もなかった。」

「1月の市場でも彼らは興味を示していた。(当時首位)ワトフォードの方は昇格のチャンスが十分にあり、それはマット(コノリー)のためでもあった。」

こうしてワトフォードに加入したコノリーは、チームの順位を大きく落とすことなくプレミアリーグの昇格に貢献したのだった。


4月のブライトン戦後にインタビューに答えるコノリー

結果として、コノリーは10/11シーズンのQPR、11/12シーズンのレディング、12/13シーズンのカーディフ・シティ、14/15シーズンのワトフォードと5シーズンで4度のプレミアリーグ昇格を経験したことになる。

コノリーは『Standard』紙に対してこう発言している。

マシュー・コノリー
「カーディフ・シティでのプレミアリーグ経験は素晴らしいものだった。エヴァートンとは引き分け、マンチェスター・シティに勝利したんだ。もう一度あそこで戦いたい、それが僕のモチベーションさ。」

果たして来シーズンはどのチームでプレーするのだろうか?コノリーのサッカー人生はしばらく終わらないだろう。

【厳選Qoly】東南アジア最強を決める三菱電機カップで日本出身選手が躍動!活躍する日本出身の5選手を紹介