現地27日、ポーランドのワルシャワ国立競技場でUEFAヨーロッパリーグ決勝戦が行われる。

連覇を目指す昨季王者セビージャと、伏兵ともいえるウクライナのドニプロとの対戦となった今年のファイナル。

セビージャはフェイエノールトらと同居したグループステージを2位で勝ち抜き、ボルシアMG、ビジャレアル、ゼニト、フィオレンティーナを撃破し決勝に到達。ドニプロはインテルらと同居したグループステージを2位で勝ち抜き、オリンピアコス、アヤックス、クルブ・ブルッヘ、ナポリを打ち破って決勝に到達した。そんな両チームが対戦するのはこれが初である。

決戦に向けて、セビージャのウナイ・エメリ監督は「ドニプロは今季のELに現れた驚きだ。ここまでトップチームたちを打ち倒してきたからね。そしてファイナルに到達した。彼らはそれに値する。我々は彼らをリスペクトするし、我々は謙虚でいる」として、自分たちが優位とは考えないと語った。

一方、本拠地ドニエプロペトロフスクにほど近いポルタバの生まれで、ドニプロのキャプテンを務める33歳のベテランMF、ルスラン・ロタンはこう意義込みを語っている。

 (決勝進出は)誰もが予期してなかったこと。チームの大半は長い間一緒にプレーしており、お互いをよく分かり合っている。最も大事なことは試合をプレーするごとに僕たちが秘かに成長していることさ。

(今シーズン)始めはとても厳しいものだった。空っぽのスタンドで戦わなくてはならなかったからね。僕たちはドニエプロペトロフスクの人達に本当に試合を観てもらいたかった。でも、我が国が置かれている状況ではルールに従わなくてはならない。それに、そのことがある部分僕たちをより強くした。でも、試合ごとに多くのファンたちがやってきて、準決勝のスタジアムは満員だった。僕たちをサポートしてくれたキエフのファンたちのおかげでね。
(※ウクライナ東部が紛争状態にある影響で、ドニプロは今季ELのホームゲームをキエフにあるオリンピスキ・スタジアムで戦った)

僕にとってこのクラブは全て。僕の心だ。このクラブなしの自分なんて考えられない。いま僕たちはこの名誉あるトーナメントの決勝にいる。我がクラブの展示室にこのトロフィーを本当に飾りたいんだ。

ウクライナの国内情勢もあるだけに、この決勝に懸けるロタンの思いは強いようだ。

さて、明日の決勝を前にこの両チームを選手たちの「市場価値」で比べてみることにしよう。