古都・奈良をホームとし、県内から初のJリーグ加盟を目指す奈良クラブ。
2010年に関西1部リーグに昇格し、2年目の2011シーズンに初優勝。そのままトントン拍子に行くかと思われたが、同年の地域決勝大会で1次ラウンド敗退を喫すると、その後2シーズンは2位、5位。2013年にJリーグ準加盟が承認されるもスタジアムが基準を満たせず、翌シーズンのJ3参入もならなかった。
しかし、中村敦監督が就任した昨季、天皇杯2回戦でベガルタ仙台を2-1で下し、J1チームに公式戦初勝利。勢いそのまま3年ぶりに関西1部も制した奈良は、3年前のリベンジを狙った地域決勝大会で見事に優勝。奈良県勢初の全国リーグ昇格を果たした。
また、奈良クラブといえばその独特なデザインのユニフォームが有名であり、初のJFLに臨む2015シーズンに向けた新ユニフォームが25日に発表されている。
引き続きアクラムが「スクアドラ」ブランドで提供する、奈良クラブの2015ユニフォーム。
今年は奈良のシンボル的な存在を組み合わせており、鹿から角を、正倉院宝物から色彩イメージと唐草文様を用いた、『鹿角唐草(しかつのからくさ)』。
古来より奈良の鹿は神の使いとされ、その角は「勝利」「力」「成長」の象徴に。また、唐草は生命力が強く途切れることなく蔓をのばしていくことから「繁栄・長寿」の意味があるため、「勝利と繁栄のユニフォームでJFLに新しい風を吹き荒らす」という意気込みが込められている。
鹿の角は一年毎に生え変わることから、成長や再生、生命力、力を意味する縁起の良い物とされ、真田幸村、山中鹿之助、本多忠勝など戦国武将の兜にも、勇壮な鹿角のモチーフが用いられた。
唐草文様は蔓草(つるくさ)の茎や葉が絡み合って曲線を描く様子を描いた文様。奈良時代に渡来した様式から、次第に和様式となり、有職文様(※平安時代以降、公家階級で装束や調度に用いられた文様)として定着。植物の生命力が強く途切れることなく蔓をのばしていくことから「繁栄・長寿」の意味があり、縁起の良い文様とされている。
パンツとソックスもクラブカラーである青がベース。ソックスにはもう一つのクラブカラーである赤で、不思議な文様が入れられている。
白のアウェイもホームと同じテンプレートを使用しており、こちらはまるで蔓が上半身に絡みついたような味わい。
GKモデルはホームが緑、アウェイはオレンジ。奈良らしい渋めのカラーだ。
ユニフォームスポンサーは、胸が「丸産業」、背中が「大和農園」、パンツが「奈良トヨペット」。いずれも昨季からの継続だが、「大和農園」が背中へ移ったため袖は今のところ空白となっている。