イグアインといえば、数年前まで「代表では活躍できない」と批判の嵐に晒されていたメッシとコンビを組み、機能した数少ない選手である。

昨今のアルゼンチンにはテベス、ラベッシのように上背はないが突破力、テクニックに優れ、屈強なDFを前にしても怯まず向かっていける選手は多い。一方でかつてバティストゥータ・クレスポ論争を生んだ国とは思えないほど、近年は“生粋の点取り屋"の人材不足に悩まされている。

そのなかでイグアインは個人技は上記の選手らに劣るがさほど我が強くなく、メッシを生かしつつもゴール前の仕事に専念できる貴重なタイプであったと言えよう。

お互いの個性を相殺しなかったイグアインとメッシ

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