クロード・ルロワ監督、してやったりの45分
前半45分攻められまくったコンゴは何かを変える必要があった。
ガボンは前半の戦いを見るに、強みと弱みははっきりしていた。前者は鋭い縦パスの精度と、選手の流動的な受け方だ。後者は、3トップのウイングが中に絞る傾向が強く、そのためにサイドバックへのプレッシャーが甘かった。
とはいえ、コンゴはボールを繋げるチームではない。事実前半はほとんどフリーだったサイドバックから良いビルドアップが出来た試しがなかった。そこでクロード・ルロワ監督は、相手の強みを消すことを選択。
そして、後半のコンゴは徹底して縦を切る守りをしてきた。とにかく相手の前に立ち、攻撃の起点だけは作らせない。これは大きく成功し、ガボンの攻撃の流れが消えた。
さらに後半開始直後、ここまで全く良いボールを入れることがなかったブカ・ムトゥからのコーナーキックでゴールが決まる。エケレ・マンガの小さなクリアを主将オニャンゲが豪快にシュート!
これでガボンに焦りを抱かせたこともコンゴにとっては大きかった。
引き分けでも勝ち点4に乗せられるガボンは、最悪0-0のままでもダメージはあまりなかったはずだ。しかし、この得点が入ったことでガボンは攻めなければならなくなった。そうすれば、コンゴの狙っている守備がよりハマるわけである。
その後2度ほど大きなピンチはあったものの、ガボンの決定力不足に助けられ、コンゴは残りの時間を無失点で凌ぎ切った。
これでグループAの勝ち点は、コンゴが4、ガボンが3、赤道ギニアが2、ブルキナファソが1。最終節まで全てのチームに可能性が残る混戦模様となった。