アジアカップ2015は11日目を迎え、グループリーグも残りわずか。すでに決勝トーナメント進出を決めているイランとUAEが、首位の座を巡って争う。
守備の硬さを武器にしているイラン、そして攻撃での才能の高さを持つUAE、両チームの強みがよく見られる拮抗した内容となった。
ブロックを形成しハーフウェーあたりから激しいプレッシャーをかけ、そこからカウンターを狙うイラン。UAEはオマール・アブドゥラフマンを中心にしたパスワークでそれを崩しにかかる。
多少のパワーバランスの変化はありつつも、どちらもチャンスを生み出し、そしてピンチをきっちり防いでくる展開。緊張感のある内容で0-0のままハーフタイムに突入した。
後半はUAEがアミール・アブドゥラフマンとハミース・イスマイール、オマール・アブドゥラフマンとハビブ・ファルダンの相互のポジションをより流動的にし、さらにパスワークを強める狙いを見せる。
引き分けではいけないイランは、それに対して58分にガフーリ、68分にデジャガーを投入し、前線をツートップにするなど手を打つものの、徐々に中盤のラインが下がってしまう苦しい展開だった。
しかし、失点しなかったことが大きなチャンスを生んだ。後半ロスタイムに入った直後、デジャガーの左CKからイランが先制点を奪取する。一度クリアされたところをテイムリアンが詰めて触り、前に流れてきたボールをグーシャネジャドがヘッド。これがゴールに決まり、土壇場でイランがまたセットプレーで勝負強さを見せた。
これによってグループCは1位がイラン、2位がUAEという結果に。日本が明日ヨルダンに勝利すれば、決勝トーナメント1回戦ではUAEと対戦することになる。
なお、同時刻に行われていたカタール対バーレーンは、1-2で後者が勝利を収めたが、UAEとイランの2チームへの影響はない。