アジアカップ2015第2日目の第3試合は、ガルフカップ準優勝を果たしながらも大会直前に監督を交代させたサウジアラビアと中国の対決。

ルーマニア人指揮官のコズミン・オラロイウ氏は中東で長い経験を持つ監督。持ち味は前線からのプレッシャーとワイドで速い攻め。

しかしサウジアラビアはあまりにも時間が少なかったからかその感覚は見られず。むしろ前任のロペス・カロ政権時からただ選手同士の距離が離れて繋げなくなっただけのようだった。

そして中国も、直前の親善試合であまり攻撃が機能しなかったからか、何とワントップに本来左ウイングのユー・ハイ、右ウイングにはサイドバックのチー・シャンを置くという初めて見る布陣であった。

ということでお互いに機能性が高まらない内容となり、今一つ流れが生まれない展開になった。

前半終了間際には中国の注目選手ウー・レイが中央に飛び出し突破から大きなチャンスを作ったが、シュートが左に外れて得点ならず。0-0のまま45分が消化され、ハーフタイムを迎えた。

後半も互いに流れを掴み切れない状況のなか、先にチャンスを掴んだのはサウジアラビア。裏に抜け出したナイフ・ハザージがレン・ハンに倒されてPKを獲得し、ビッグチャンスを迎えるも...

ワン・ダーレイにシュートを読まれてしまい決められず。サウジアラビアは先制点の機会を逃してしまう。

そしてピンチの後にはチャンスありというのかどうか、流れの中ではなかったが幸運は中国に降りてきた。

80分に得たフリーキックをユー・ハイが蹴ると、これが壁に当たってコースが変化し、ゴール左隅の絶妙な位置に吸い込まれていった。

土壇場で中国が先制点を奪い、これを守り切って勝利を収めることに成功。逆にサウジアラビアはほとんどいいところなく敗れてしまい、彼らの安定感のなさを露呈する結果になった。

【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ

大谷翔平より稼ぐ5人のサッカー選手