J1・鹿島アントラーズは1月5日(※)、ヴィトーリアのブラジル人FWジネイを完全移籍で獲得したことを発表した。
『鹿島アントラーズ公式サイト』より
兼ねてより噂されようやく決まった形であるが、松本山雅に加入し話題となったオビナ同様、こちらのジネイもなかなかの大物と言っていいだろう。
※その後、右膝半月板の損傷が確認されたため1月19日に契約の取り消しが発表されたが、5月1日に再加入が決定
遅咲きのストライカー
テウマリオ・ジ・アラウージョ・サクラメント(Telmário de Araújo Sacramento)、通称ジネイ(Dinei)は1983年11月11日生まれの現在31歳。
デビュー当時にはパラナ州の名門アトレチコ・パラナエンセに所属しているが、若い頃はローンでクラブを転々とする目立たない存在であった。
2008年にようやくヴィトーリアで頭角を表すと、スペインへ渡り2部のセルタで10ゴールを記録。しかし翌シーズン、1部のテネリフェで無得点に終わり、国内復帰後も名門パウメイラスで全く活躍できなかった。
2012年に2部へ落ちていたヴィトーリアへ復帰するが、チームは昇格に成功したもののジネイは僅か2得点。この時点で星の数ほどいるブラジル人FWの1人に過ぎなかったのだが、翌2013年、1部で突然爆発する。
この年、ヴィトーリア(※)は元鹿島レナト・カジャ、元浦和エスクデロ・セルヒオの従兄弟で元アルゼンチン・ユース代表ダミアン・エスクデロ、あのリオネル・メッシの従兄弟マクシ・ビアンクッチらで強力な攻撃陣を形成。
その最前線に君臨したジネイは、2013年のブラジル全国選手権で次点となる16ゴールを記録して5位躍進の原動力となり、30歳にして全国区の選手へと上り詰めたのだった。
※同チームには後に鹿島へ移籍するルイス・アルベルト、今年甲府に加入したウィリアム・エンリケも在籍