17日、カリブ海の社会主義国キューバと隣国アメリカが関係正常化に向けた交渉していることがラウール・カストロ、バラク・オバマ両首脳から発表された。
1959年の革命以降、米ソ冷戦期を経てアメリカと50年以上に渡って国交を断絶していたキューバが大きな舵を切るわけだが、サッカー界への影響はあるのだろうか?
言わずと知れた野球大国
キューバといえば長くアメリカの植民地にあった影響、また、ラウール氏の実兄で20世紀のカリスマ的指導者フィデル・カストロ前議長が若き日にメジャーリーガーを目指していたこともあり、野球が国民的スポーツになっていることで広く知られている。彼らはこれまで五輪を筆頭にした数多くの国際大会で好成績を収めてきた。
Fotos para la historia: Fidel Castro plays baseball in Havana, 1959
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2014, 12月 18
革命後、野球に興じるフィデル・カストロ前議長
日本野球界との関係も政治とは対照的に非常に深く、五輪、WBCなどで過去に何度も激戦を繰り広げ、そのたびにフィデルは日本の野球を賞賛。NPBにも古くは阪急にロベルト・バルボンが在籍し、黄金時代の西武ライオンズで秋山幸二、清原和博と主軸を務めたオレステス・デストラーデもキューバ出身であった。
しかしあくまでキューバの選手はアマチュアで扱いも国家公務員のため、より多額の報酬を求める選手がMLBに挑戦するため米国へ亡命するケースは後を絶たなかった。その対策も兼ねて近年キューバは政策を転換。それに伴い今年に入ってNPBヘの選手の流入が進んでいたが、今回の決定により劇的な変化が生まれるのではないかと予想されている。