先月開幕したスズキカップもついに決勝戦の2試合を残すのみ。勝ち上がったのはタイとマレーシア。順当とはいえるものの、佐藤大介選手のフィリピン、三浦俊也監督のベトナムがともに敗れたため、やや日本人としては寂しいところだが。

この大会は決勝戦もホーム&アウェイの2試合が開催される。ファーストレグはタイの本拠地での戦いとなった。

序盤からショートパスを繋いで支配力を高めようとしたのがホームのタイ。中盤でボールを持てば強みを見せたものの、思ったほどゴールに近づけない展開。

それを利用してマレーシアはカウンターを仕掛け、7分にはノルシャフルルが一発の飛び出しから豪快なシュートを放ち、ゴールを脅かす。

対するタイは、準決勝で大活躍したチャナティップ・ソンクラシンがこの試合はなかなかスペースを与えてもらえず、裏を使えない展開。43分には相手のミスから決定的なチャンスを得るも……

アディサックがこれを外してしまい、得点に結びつけられず。

こうして前半は苦戦したタイであるが、後半はチーム全体の裏への走り込みが増加し、マレーシアの最終ラインを脅かす場面が頻繁に見られるようになった。

コンパクトさがあまりないために時にカウンターは受けていたものの、守備が壊れる前に先制点を奪うことに成功。72分にアディサックがペナルティエリア内で倒され、PKを獲得。シャピュイがそれをしっかりと決めて見せた。

そしてさらに86分、裏に飛び出したチャナティップからの折り返しをキルクリット・タウィーカーンが合わせて2点目。

タイは地元で2得点、そしてなにより無失点での勝利を収めることに成功し、2002年以来となる4度目の優勝まであと一歩と迫った。

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