12月2日、『L'Equipe』は「フランス・リーグアンに所属しているRCランスは、アゼルバイジャン人オーナーが資産を凍結されたことによって危機的な状況になっている」と報じた。

RCランスのオーナーを2013年から務めているハフィズ・マーマドフ氏は、石油やガスなどの運搬や建設業などを扱うバグラン・グループの創業者。2004年には母国アゼルバイジャンのFKバクーを所有し、今年夏にはシェフィールド・ユナイテッドの買収にも動くなど、スポーツへの投資にも積極的であった。

しかし、今年シェフィールド・ユナイテッドの買収時には金銭的なもので問題があったと報道されており、さらにRCランスは彼からの入金が滞っていたために予算規模を縮小することを余儀なくされていた。またFKバクーも財政難であると報じられており、マーマドフ氏の財務的な基盤には疑問も上がっていた。

そして今回報告されたところによれば、マーマドフ氏が持つ多額の債務、特にカスピ海のエネルギー開発のために用いられた1億1200万ユーロ(およそ160億円)が返済不可能と考えられたことにより、資産が凍結された。RCランスとしてはこれ以上の投資が見込めない状態となった。

RCランスは10月末までに振り込まれる予定であった250万ユーロを受け取れておらず、このままでは今シーズンの赤字が1300万ユーロになると予想されている。これを解消するためには、ランスの要請により設定された12月15日の調査までに現金を所有していることを証明し、さらにシーズンを乗り切れるだけの投資を緊急的に集める必要がある。

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