最後に、リーグ公式の「収容人数」と実際の最大収容人数にやや乖離があるため今年は外したスタジアム収容率に代わり、昨年改めて注目されたアウェイゲームでの入場者数ランキングを見てみたい。

左がアウェイゲームでの入場者数。右はアウェイ動員数とホーム動員数を比較した数字だが、リーグ全体の平均入場者数(6,589人)よりもホーム動員が少ない場合は必然的にプラスになりやすいため注意が必要である。

その中でも興味深い数字が出ているのは、ジュビロ磐田と横浜FC、岐阜あたりだろうか。

先週末のJ1昇格プレーオフ準決勝、モンテディオ山形戦において悲劇的な敗退を喫し、一年でのJ1復帰は果たせなった磐田。ただ、3度のJリーグ制覇を誇る名門クラブは、前田遼一、伊野波雅彦、駒野友一といった既存の日本代表級選手に加えポーランドのレヒア・グダニスクから松井大輔を獲得。昨年、ガンバ大阪はアウェイゲームで平均13,821人を動員したが、今季の磐田も唯一1万人超えを記録。「ポスト・ガンバ」としてそれなりの仕事を果たした。

同様のことはアウェイ動員3位に入った横浜FC、そして同6位の岐阜にも言える。クラブに関して昨今、様々なことが伝えられている両者だが、少なくとも他のクラブにとってマーケティング的にありがたい存在であったことは間違いない。そして徳島ヴォルティスとともに来季J2を戦うことが決まっているセレッソ大阪に、ある意味期待がかかる部分もそこだろう。

降格の憂き目に遭ったことは残念でならないものの、足りないものがあったからこその結果であり、クラブも既に前を向いているはずだ。どの選手が残留するのかはまだ不明だが、全国各地に「セレッソ特需」をもたらし、その上で一年でのJ1復帰。さらには、復帰初年度でいきなりJ1の3位に入った2010シーズンのように上位争いを繰り広げるべく、彼らにとって充実した2015年になることを願いたい。

【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ

大谷翔平より稼ぐ5人のサッカー選手