11月1週目に行われたリーガ・エスパニョーラ第10節は、金曜日から月曜日にかけ、足掛け4日で全10試合が行われた。

バルセロナがホームでセルタに0-1で敗れ、レアル・ソシエダがマラガに敗れて監督更迭を発表するなど、いろんなことがあった“ホルナーダ”10。この節唯一の月曜日開催となったラージョ・バジェカーノ対エイバルの試合では見たこともない抗議活動がスタジアムでは行われていたようだ。

見ていただいたほうが早そうなので、まずは写真をご覧いただこう。

本来はサポーターで埋め尽くされているはずのゴール裏がなにやら閑散としている。そして、怪しげな物体が中央に鎮座しているように見える。これは一体何なのか?その正体はこれであった。

そう、アメリカ生まれのアニメキャラクター『ザ・シンプソンズ』に変身したサポーターたちである。左から順に父のホーマー、長女のリサ、長男のバート、母親マージ、次女のマギー。作りはやや雑であるが間違いなく彼らだ。

シンプソンズといえば、何かとサッカーでも話題になっている。 ロシアの強豪ゼニト・サンクトペテルブルクはチームのマスコットとしてバート・シンプソンを“補強”しており、海外のパロディサイトでは「サッカー選手をシンプソンズ風に描いてみた」なる企画を見ることも少なくない。

では、今回なぜリーガ・エスパニョーラのスタジアムにシンプソンズが現れたのか?それは、サポーターの抗議であったらしい。

数シーズン前からリーガではライブ視聴機会の最大化を図り、一部の試合で平日開催を実施している。この試合は現地時間月曜日の午後8時45分のキックオフされた。しかし、当然平日開催となると試合に駆けつけるサポーターは大変である。

そこでラージョのウルトラス集団“Bukaneros”は考えた。このことをリーグ側に主張する手段はないのかと・・・。

そして思いついたのがこの案だった。『ザ・シンプソンズ』といえば、一家が自宅ソファーに座りテレビを見るというシーンがお馴染みである。そこでウルトラスの面々はゴール裏をシンプソンズの一家に見立て、自らが5人のキャラクターに紛争してソファーに座る。よく見れば、彼ら前にはテレビのようなものがある。ゴール裏をシンプソンズのお家にしてしまったのだ。

要は、「月曜日の試合なんてテレビで見ていたほうがマシだ!」と主張しているのである。少々気味は悪いが、やり方自体は機転が利いておりメッセージ性は強い。英国『Independent』によれば、ゴール裏の上部には「月曜日に試合をするな!」と書かれたバナーが掲載されていたようで、スペインプロリーグ機構(LFP)への抗議が目的だったとしている。

この抗議活動は前半24分まで行われた模様。ナイスな抗議活動も虚しく、試合は2-3でアウェイのエイバルに敗れている。

【厳選Qoly】インドネシアの帰化候補「150人超」に対し…帰化して日本代表になった7名