『Rai』や『Gazzetta dello Sport』は「ユヴェントスのアンドレア・アニェッリ会長は、株主総会で『イタリアサッカーは欧州から遅れている』と話した」と報じた。
ユヴェントスは24日に株主総会を開催。そこでは3億1580万ユーロという記録的な売上高を記録したと発表されているが、アンドレア・アニェッリ会長はイタリアサッカー全体のことについて懸念していることを明かした。
アンドレア・アニェッリ ユヴェントス会長
「全てはOKだろうか? いいや。皆で取り組まなければならないのは、最低限の公平さを持ってイタリアサッカーの状況を見て、そして贔屓目なしに衰退を認識することだ。
20年弱を遡れば、イングランド、スペイン、そしてドイツは、良い例としてイタリアに目を向けていた。今日、我々はあらゆる点で追いつかれている。収入、ビジネスの持続性、スポーツ面での結果、スタジアムの観客数、そしてUEFAランキング。我々は今ポルトガルから4位の座を守ろうとしている。
我々は今日示した売上高の数字は、ユヴェントスが世界のクラブのトップ10に戻ってきたことを証明する。UEFAランキングも改善されている。
しかし、争っているレアル・マドリー、バイエルン、マンチェスター・ユナイテッド、バルセロナなどは、我々をはるかに凌駕している。
イタリアのクラブは、フットボールを悩ませている構造上の制限によって歩みを阻害され、成長することが出来ずにいるんだ。
10年前には、セリエAとブンデスリーガは同じ収入になった。僅かにラ・リーガには敵わず、そしてプレミアリーグの3分の1になった。
我々は既に亀だった。そして今日、取るに足らないものになっている。
ブンデスリーガ、そしてラ・リーガは、我々のスタジアムと比べて2倍の収入を生成している。我々は2億ユーロであり、その20%がユヴェントスによって作られた。イタリアでは唯一最先端の設備を備えた例であるが、それが20分の1しかない。十分ではない。
サッカーはファンに関連しているものだが、彼らはイタリアのスタジアムを放棄している。いくらかの人々はテレビを批判するが、放映権収入なしではゆっくりと死んでいくだけ。奇妙な議論だ。クラブが収入を倍にする挑戦をしなければ、それはまだ続く。
国内的に言えば、我々はスタジアムにファンを戻す必要がある。ユヴェントスについて言えば、95%の収容率を示した。売り切れでない場合にニュースになる。しかし、セリエAの他のチームは50%未満で落ち着いている。
そして、そこで海外だ。イタリアサッカーは新しい市場に入らずに、そして欧州の市場のテレビから消えた。ユヴェントスは失地を回復しようとしているのだ。ツアーとソーシャルメディアは、収入増加を可能とする新しい能力と市場を与えてくれる。しかし、セリエAが集合的に同じことをしなければ、ユヴェントスが単に断片的に成長するだけだ。
ずいぶん前に、サイモン・クーパーが『サッカーの敵』という本を発売した。著者は『英国のファンがよりよい生活を求める場合、イタリアに行く。そこには世界最高の選手、十分にテレビで放映される試合、多くのスポーツ紙がある。そして天候もいい』と書いた。
20年前は、セリエAは英国人のためのものでもあった。これは郷愁から言っているのではないよ。セリエAがそこに戻るための野心で話している」