10月5日、『Gazzetta dello Sport』は「元フランス代表DFジョナタン・ゼビナは、かつて所属したローマとユヴェントスの試合を芸術的に語った」と報じた。
ダイナミックなプレーぶりからは想像できないものの、かなりの美術ファンであることでも有名なジョナタン・ゼビナ。自身のギャラリーも保有しており、引退後は美術品のディーラーになることを宣言しているほどだ。
彼は、自身がかつて所属したローマとユヴェントスの試合に向け(記事のタイミングが終了後になってしまったが……)、両チームを芸術になぞらえて鮮やかに語っている。
ジョナタン・ゼビナ
「ファビオ・カペッロは、私がこの世界で生きていくための後押しとなった。我々のローマは、サムエルやバティストゥータのフィジカル、カフーのスピードと運動量、キャプテンシーを持っていた。ミケランジェロが作り上げたシスティーナ礼拝堂の壮大な姿を思わせるように、マッシブで、洗練されていた。
ジジ・ブッフォンは、実際にバロンドールに値した唯一のゴールキーパーだ。カリスマと感性がある。彼の役割の本質と言えば、スーパーマンを生み出した漫画家ジェリー・シーゲルへの賛辞のようなものだ。
フランチェスコ・トッティは効率的だ。常に正しいことを行う。街全体の愛を内包している存在だ。サン・ピエトロ大聖堂を設計したジャン・ロレンツォ・ベルニーニのようにね。
監督について言えば、ルディ・ガルシアは既にフランスでは芸術家だった。しかし、ローマは『コロッセオ』のようなもの。生か、死かというね。だから私は多少懐疑的であった。しかし、彼はジャック=ルイ・ダヴィッドが描き上げた征服者ナポレオンのように、バランスを受け入れることを学んだのだ。
マッシミリアーノ・アッレグリと彼の繊細な構造は、私にモディリアーニの絵画を思い出させる。カペッロやコンテのように、タッチラインの外で永久に熱を放つのを求めることは出来ない。上品で美しいフットボールは彼の特性だ。彼がもし昔よりも上手くやれたならば、ギャラリーに展示すべき傑作になるだろう。
(ユヴェントスとローマの対戦について)
試合を楽しんでほしい。そのあとは、母が愛を持って茹で上げたパスタが置かれたテーブルの前に座ろう。これはイタリアにおける芸術の傑作品なんだ」