そして最後が、ロビー・クルーズの大怪我だ。ケイヒルがアメリカに渡った今、欧州のビッグチームでプレーしているオーストラリア人選手は彼のみといえる存在だ。しかし、彼は1月17日の練習で膝の前十字靱帯を断裂してしまい、ほぼW杯出場は絶望的。

さらに1月28日には、イングランド2部のミドルズブラでプレーしているライズ・ウィリアムズが試合中に負傷し、アキレス腱に重傷を負ったことが報告された。彼についてもこの時期に長期離脱となれば、仮に復帰したとしてもパフォーマンスが通常に戻るかは疑わしい。

このように、とにかく様々な障害に見舞われ続けているオーストラリア。戦術やシステム以前に、準備の段階で飛び越えなければならないハードルが多すぎる状態だ。

しかも彼らが入ったグループBは大会屈指の難しさ。スペイン+オランダの2強に加え、世界屈指の曲者チリが控えるというメンツは、最終ラインの機動力が乏しいオーストラリアにとってはあまりにも厳しい。奇跡でも起こらない限り、決勝トーナメント進出の可能性は乏しいだろう。

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