2022年ワールドカップの開催を控えるカタールでは、現在その準備が進められている。しかし、中東の猛暑に対応するためにプランニングされていた冷却機能付きスタジアムの建設に暗雲が漂い始めた。建設を担当する予定の請負業者が「持続的な観点からリスクが高い」と拒否反応を示しているのだ。
懸念を表明したのは、昨年開かれたワールドカップで使用された南アフリカのサッカー・シティ・スタジアム、イングランドのロンドン・オリンピック・スタジアムを担当したポピュラス社の建築主任ジョン・バロー氏である。彼は今週AP通信のインタビューにこう答えた。
「主催者は冷房を完備した大きなショーケースのようなスタジアムを求めている。しかし、我々はそれを持つ必要はないと説得している最中だ。長い期間維持しなければ行けないことを考えれば、このプランは良いものではない。とてつもないコストが掛かるからだ。今は自然吸気を利用してスタジアムの外に熱を逃がすシステムを提案している」
しかし主催者側はあくまで冷房が完備されたスタジアムのプランを捨てる可能性はない、と答えている。2022年ワールドカップのコミュニケーションディレクターを務めるナセル・アル・ハテルがナショナル紙の電話インタビューに話している。
「いかなる冷却技術も捨てるつもりはない。FIFAが選んだ我々のプラン通りに進めるつもりだ」