マウリツィオ・ガンツという選手をご存知だろうか。かつてセリエAで活躍した選手で、14のクラブを渡り歩き、泥臭いスタイルで数多くのゴールを奪った点取り屋だ。代表には招集を受けるも出場する事は無かったが、記録よりも記憶に残る選手だったことは間違いないだろう。そんな彼の息子、シモーネ・アンドレア・ガンツが現在ミランの下部組織に所属している事はミラニスタの間では有名な話だが、最近、シモーネ・アンドレアがチャンピオンズリーグに出場するのではないかという噂が出回っている。
噂が出回った背景にはミランの前線に怪我人が続出していることが挙げられる。パト、ロビーニョは負傷離脱中であり、イブラヒモヴィッチはようやく練習に復帰と、CL登録メンバーの中で稼働できるのはカッサーノのみという状況。Bリストに登録されているシモーネを登録しなければならない状況にある。CL登録メンバーから外れてニュースとなった通り“CL男”のインザーギは起用できず、ステファン・エル・シャラウィはBリスト登録の条件である「2年以上クラブに在籍したヤングプレーヤー」の条件を満たしていない。
シモーネ・アンドレアは先週末のセリエAでベンチ入りしたものの出場機会は無いため、プルゼニ戦に出場すれば、セリエAデビューの前にCLデビューを果たす事になるが、息子のCLデビューの可能性について、父マウリッツィオは以下の様に語っている。
「私は『他にストライカーがいないからベンチに入れるので彼(シモーネ・アンドレア)はミランに感謝するだろう』、という話を聞いたけど、同意できないね。ミランは感謝されない。もし息子が18人(スタメン11人+ベンチ入り7人)に選ばれたなら、息子がそれに値するという事であり、クラブが彼を信じているという事だ」
「息子は美しいゴールを狙う眼を持ったモダンなストライカーだ。戦術的な動きができる。自分の様にペナルティー・ボックス内に植えられてはいないよ。いつも自分がアドバイスしているんだ」
本日イブラヒモヴィッチが練習復帰した事で出場の可能性は下がったが、可能性は消滅したわけではないだろう。ベンチ入りする事ができれば、試合展開次第ではチャンスを得られるかもしれない。
(筆:Qoly編集部 L)