本日18日のフルアム戦で、開幕5連勝を目指すマンチェスター・シティ。ジェコとアグエロが4試合でそれぞれ6ゴールを挙げるなどプレミアリーグでは絶好調な彼らだが、実は一つ、問題を抱えているポジションがある。それはピッチ内ではなく、ピッチの外、それもクラブを統括するチーフエグゼクティブ(CEO)のポジションである。
タクシン元首相がシティのオーナーであった2008年5月、アメリカのNikeからヘッドハンティングされたのが前任のCEO、ギャリー・クック氏(下写真)。同年9月にシティはアブダビの王族系企業によって買収されるのだが、クック氏はその職に留まり、ビッグクラブを目指すシティのかじ取り役となっていた。
ところが今月、所属するネダム・オヌオハの母親が病気を理由に代理人としての交渉ができないことを伝えた際、それを嘲笑するようなメールを誤って本人に送ってしまい、彼女はクラブに抗議。クック氏は「ハッキングされた」などと主張したが、最終的には謝罪し、その後辞表を提出した。
現在はディレクターから昇格した公認会計士のジョン・マクビース氏がCEOを務めているが、これはあくまで暫定的な人事。シティの役員会はクック氏に代わる有能な人材を求めており、新CEOには、マンUやチェルシーで辣腕を振るったピーター・ケニヨン氏(下写真)や、今年6月にブラックバーンのチェアマン職を退いたジョン・ウィリアムズ氏などが噂されている。
特にケニヨン氏は、2009年にもシティが獲得に動いたとされるビッグネームで、本来なら最右翼ともいえる人物。ただ、チーム強化の方はフットボールディレクターのブライアン・マーウッド氏を中心に現状うまく回っており、役員会はクラブにとって今後の重要な戦略目標となる、エティハドスタジアム周辺に練習場やアカデミーを整備するインフラプロジェクトの方面に明るい人材を探しているようだ。
辞任したクック氏が昨年シティのCEOとして得た報酬は約182万ポンド(約2億2千万円)。現在は年俸200万ポンドを越えるといわれる、この高給ポストを射止めるのは果たして誰になるだろうか。
(筆:Qoly編集部 O)