モロッコ代表のエース、マルアヌ・シャマフがボルドーから加入することは既に内定しているようだが、ヴェンゲルが熟考しているのはDF陣の再建だ。
現在クラブが所有する前線のメンバーには満足しているが、後方のメンバーに対しては大きな不満があることをBBCのインタビュー上で公にした。
「“攻める”ということに関しては、うまくやれたと思っている。だが、“守る”ということに関してはごく平均的なことしか出来なかった。対戦相手に40得点を許すチームが優勝できると思うかい?私はそこを改善するつもりだ」
「今夏の補強方針は、攻撃面は新加入を一人ぐらいに止め、とにかく、守備面強化に注力することだ」
昨夏に加入した、トーマス・ヴェルマーレンが予想以上の働きを見せ、プレミアリーグベストイレブン級のパフォーマンスを披露してくれたことはヴェンゲルにとっては、嬉しい誤算であったが、彼の不在時をフォローするだけではなく、彼を活かせる人材が明らかに不足していた感は否めない。
可もなく不可もなくのプレイに終わったウィリアム・ギャラスはクラブとの契約交渉が難航しており、ソル・キャンベルやミカエル・シルヴェストルは今夏で契約切れ。後者2名とは新契約を結ばない可能性が高いようだが、このままではますます守備の弱体化は進んでしまうことは避けられないだろう。
ギャラスとの契約問題については、会長のヒルウッドは「契約延長に進んでいるよ。彼は高額な年俸を望んでもいない。ただ、延長しても1年契約と考えている」と語っているが、複数年契約、もしくは、高額年俸を要求していると噂されている、ギャラスの将来も未だに不透明な状態だ。
新たなアーセナルのセンターバック候補としては、フラムのブレーデ・ハンゲラン、ディナモ・キエフのパペ・ディアカテなどの名前が浮上しているが、来季のガナーズを支えるDFラインの顔ぶれはいかに。