J3の福島ユナイテッドFCは、11月3日(月・祝)に開催した『2025シーズン ファン感謝祭』において、代表取締役社長の鈴木勇人氏が8月30日に発表した新エンブレムについての説明を行った。
その中で鈴木氏は、新スタジアム建設の現状について報告。多くの問い合わせが来ている建設候補地について、以下のように語ったとクラブ公式が伝えている。
「結論から申し上げますと、まだひとつに絞り切れておりません。現在、候補地を選定中でございます。これにつきましては、福島市の協力のもと、地権者との交渉をはじめ、さまざまな可能性を探っています。その中で、3か所程度に絞られました。ここから手続き、手順を踏んで確定してまいります。
我々としては、できれば年度内ぐらいに敷地の確定を目指しております。確定しだい全体の工程が決まります。基本構想は終わりましたが、建設工事の単価や物価が高騰しておりますので、それをできるだけ縮減する案などを検討している段階に入っている状況です。
敷地が確定次第、実施設計を進めて、工事に着工したいと思っています。工事におきましては、民設民営、あるいは公設民営のさまざまな発注形態がありますが、できるだけ早期にスタジアムの整備にかかっていきたいという状況でありますので、もう少し具体的なことが分かりましたら、またみなさまに共有をさせていただきたいと思っています」
新エンブレムとともに8月30日に発表された福島の新スタジアム構想。コンセプトは、「式年遷宮」から着想を得た地域参加型の“完全木造スタジアム”で、エンブレムに刻まれた「不死鳥」の精神を体現し、希望と再生の象徴として建設される予定だ。
鈴木氏によれば、新スタジアムは海外でも大きな注目を浴びており、世界的な3大建築雑誌にも取り上げられたという。
いまだ風評被害に悩まされている県内産の木材100%で製作という試みと合わせて、県内の森林組合と連携を始めており、ある程度部材は確保できるところまで来ているとのことだ。
なお、鈴木氏は今回の発表の中で、クラブが2023年秋に存続の危機にあったことも衝撃告白。2024年4月の株主総会で筆頭株主が変わり、新役員体制になったことで存続が決まり、エンブレムのリニューアルもその流れがあって決定したと明かした。
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J3で現在12位の福島ユナイテッドは今週末、9日(日)にギラヴァンツ北九州とアウェイで対戦する。