「もっと成長したい」
今年8月に金森が選んだ新天地は南半球のオーストラリアだった。
同年12月に福岡県福岡市でラーメン屋をオープンしたばかりの金森の海外移籍には、鹿島時代の先輩昌子も驚いたという。
今季のAリーグ・メンではまだ得点を挙げられていない金森だが、Jリーグとは異なる環境での挑戦に手ごたえを感じている。
「フィジカルの強い選手が多い中で、Jリーグとは違ってスペースが結構ある。ボールを持てる時間が多いので、すごく楽しいですし、僕自身ももっとプレーの幅も広がるんじゃないかと思いながらプレーしています」
同選手は続けて「(メルボルンは)ポゼッションのチームなので、ポジショニングやボールをたくさん受けてチャンスメイクするところが上手くなっている実感があります」と語り、プレー面での成長を実感している。
この日、町田撃破に貢献した31歳のFWだが、結果に一喜一憂せず、さらなる高みを目指している。
「僕自身、もっと成長したいという気持ちで移籍しました。プレー面も早くあっち(オーストラリア)の環境に慣れて、この歳でももっと上を目指してやりたい」
最後に同選手は「目に見える数字という部分は、自分にとって必要になってくると思う。まずはグループステージ突破を目標に、きょうの勝ちは、(次に)つながる大きな勝利だったと思う。帰ったら(メルボルン・ヴィクトリーとの)メルボルンダービーがあるので、それも楽しみたい」と笑顔で語り、ミックスゾーンを後にした。
金森の軽快な語り口からは、海外での挑戦を楽しんでいる様子がよく伝わってきた。
31歳のFWのキャリア全盛期は、これからなのかもしれない。
(取材・文 縄手猟)