オランダの名門フェイエノールトでともにプレーする日本代表FW上田綺世と日本代表DF渡辺剛。

加入3年目の上田は、今シーズンのリーグ戦で11ゴールを叩き出すなど絶好調だ。

すでに昨シーズンの得点数を上回ったが、渡辺の存在も好調の要因になっている。

27歳の上田は、今シーズン加入した28歳の渡辺を「すごくいい兄のような存在。すごくよくしてくれているし、彼のおかげっていうのは間違いなくある」と慕っているのだ。

また、渡辺も「(フェイエノールトで)最初、僕が来た時に綺世と喋っていて、綺世が会話で笑うじゃないですか。それをチームの人が『綺世がすごい楽しそうじゃん!』みたいな反応だったんですよ。チームメイトもチームスタッフも嬉しそうなんですよね。綺世が楽しそうにしているから、俺らも嬉しいみたいな」と語っている。

そうしたなか、オランダ紙『De Volkskrant』は、こう伝えていた。

「彼(上田)はこれまでの2シーズンに孤独を感じていたことはなかったと否定している。

ただ、ロビン・ファンペルシー監督とテクニカルディレクターのデニス・テクロースは、夏に同胞の渡辺が加入して以来、彼がよりオープンになり、明るくなったと語っている。

(上田と渡辺との交流を通じて)他のチームメイトたちも、英語があまり得意ではない上田のことをより理解するようになった。

上田本人はこう語っている。

『彼らは、僕がひとりでいることを好むというのを尊重してくれています。僕はもともと、あまり多くを語るタイプではないし、大勢といるのを好む方でもありません。彼らは一定の距離を保ってくれています。そこにはお互いへのリスペクトがあって、それが大きな役割を果たしています』」

チームメイトたちは渡辺の存在を介して、上田のことをこれまでよりも知ることができるようになったようだ。

そのうえで、同紙は「ロッテルダムのファンは、フェイエノールトの格言である『行動は言葉よりも雄弁』を体現するストライカー(上田)の活躍に歓喜している。アヤックスFWヴァウト・ヴェフホーストとは対照的だ。ヴェフホーストは得点後に感情を爆発させるが、サポーターに向かって歩き出す上田の表情は実に自然体なのだ」とも伝えていた。

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なお、渡辺は、今月の日本代表戦でふくらはぎを痛めたが、26日のPSV戦で復帰。ただ、フェイエノールトは2-3で試合に敗れ、上田にも得点はなかった。

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