日本企業DMMが保有するベルギー1部リーグのシント=トロイデンには、7人もの日本人選手が所属している。

今シーズン、新たに加わった選手のひとりが後藤啓介だ。彼は191cmの長身を誇る20歳の大型ストライカー。

ジュビロ磐田では高校生だった17歳当時にチーム最年少ゴールを記録すると、その後、ベルギーの名門アンデルレヒトに引き抜かれた。

そして、今シーズンはシント=トロイデンにレンタル移籍すると、8試合で3ゴールを記録。19日には保有元であるアンデルレヒトと対戦する。

『HNL』によれば、後藤はベルギー移籍当初のホームシックなどについてこう振り返っていたそう。

「カルチャーショックがすごかった。当時の自分は17歳だった。(実際は18歳のはずだがホームシックで)日本に帰ろうかと一瞬考えたこともあった。

でも幸運なことにアンデルレヒトのリザーブチームのチームメイトたちが、残留を説得してくれた。彼らは本当に支えてくれた。

(シント=トロイデンへのレンタル移籍は)熟慮の末の決断だった。アンデルレヒトではチャンスは限られていると感じていた。突然ストライカーが5人になってしまった。これは多すぎた。

(アンデルレヒトのアルゼンチン人FWルイス・)バスケスはリスペクトしているけれど、彼と張り合えると確信していた。

誰も責めるつもりはないけれど、自分にはどうしても出場機会が必要だった。だからこそ、個人的にシント=トロイデンへの移籍を主張した。それを理解してくれたアンデルレヒトに感謝している。

シント=トロイデンはベルギーにある日本のようなもの(笑)だからこそ、ここは成長するのに理想的な場所。日本人スタッフとチームに6人の日本人がいることで、適応がとてもスムーズだった。

戦術的に何かわからないことがあれば、すぐに説明を求めることができる。練習場近くのクラブアパートメントに住んでいるけれど、静かな環境を好む自分にとって、ここはまさに理想的。

(アンデルレヒトとは連絡を取り合っていないが)その必要はない。全ては明らかさ。ここでプレーしてゴールを決めれば、アンデルレヒトは間違いなく温かく迎えてくれるはず。

(2026年W杯出場が)僕の野望。すべての選手がW杯で国を代表することを夢見ている。

もし(アンデルレヒト戦で)ゴールを決めたら、シント=トロイデンのファンと一緒に祝うよ。アンデルレヒトへの復讐ではない。自分がホームと感じているこのクラブ(シント=トロイデン)へのリスペクトからさ。

逆に言えば、シーズン後半戦にアンデルレヒトのホームでゴールを決めても祝わない。アンデルレヒトのサポーターも僕のサポーターだからね。

僕は髪の色を変えたらゴールを決めるんだ(笑)アンデルレヒトでは金髪でゴールを決めたけれど、シント=トロイデンに来てからも金色に染めてまたゴールを決めた。

これは新たな始まりであり、エネルギーの変化。日曜には新しい髪色の僕を見ることになるかもしれないよ…」

なお、アンデルレヒトは後藤に期待しているため、シント=トロイデンへのレンタル移籍には買い取りオプションを付随させなかった。

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つまり、後藤は来シーズンにアンデルレヒトに復帰予定なのだが、それでも、アンデルレヒト戦でゴールを決めたら、シント=トロイデンサポーターと一緒に喜ぶつもりだそう。

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