現役時代にリヴァプールやイングランド代表で活躍したスティーヴン・ジェラード氏。

“黄金世代”と言われたイングランド代表の中心選手として代表通算114試合に出場したものの同国代表を大きな成功へ導けなかった。

そのジェラード氏は、代表で同僚だったDFリオ・ファーディナンド氏がゲストとトークを楽しむポッドキャスト『Rio Ferdinand Presents』に出演。

タレント揃いだった同国代表が力を発揮できなかった理由について、「僕らは皆、利己的な敗者だった」と明かした。

同氏によると、当時のイングランド代表には派閥が存在し、ライバルチームでプレーするチームメイトと交流することに消極的だったという。

リヴァプール派閥:
ジェラード、マイケル・オーウェン、ジェイミー・キャラガーら

マンチェスター・ユナイテッド派閥:
ファーディナンド、デイヴィッド・ベッカム、ギャリー・ネヴィル、ポール・スコールズら

チェルシー派閥:
アシュリー・コール、ジョン・テリー、フランク・ランパードら

ジェラード氏自身は、ランパード氏やスコールズ氏と連携を深める点で苦労したという。

「いまテレビを見ていると、キャラガーがスコールズの隣に座っている。彼らは20年来の親友のようだね。

キャラガーとネヴィルの関係を見ると、20年仲間だったようだ。おそらく(イングランド代表で)15年間一緒にプレーしたときよりも、今の君(ファーディナンド)と親しく、友好的になっているだろうね。

ではなぜ僕らは20歳、21歳、22歳、23歳のときにつながらなかったのか。それはエゴだったのか。ライバル関係だったのか」

同氏は続けて「それはイングランド国内の文化によるものだと思う。僕らは友好的でもなく、つながりもなかった。我々はチームではなかったんだ」と、チームが一丸になれなかった原因について持論を展開した。

また、ファーディナンド氏から「代表チームにいるときは楽しかったか」と尋ねられると、「嫌だった」と素直に打ち明けた。

元イングランド代表の主将は、「特に部屋(にいる時間)が嫌いだった。最初のころは落ち込んでいる日もあったよ。僕はイングランド代表でプレーするのが大好きだったし、本当に誇りに思っていた。以前はトレーニングセッションを楽しんでいたけど、1日90分だけだった。それ以外の時間は一人でいた」と、国を背負ってプレーすることに誇りを感じていたものの、代表活動期間中は常に孤独を感じていたという。

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それでも、現在はライバルクラブのリーダー格だったファーディナンド氏と腹を割って話すことができるまで信頼関係を築いているようだ。

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