アメリカの女子サッカー最高峰NWSLに所属するエンジェル・シティは9月30日、ポートランド・ソーンズとのトレードにて、なでしこジャパンMF杉田妃和を獲得したと発表した。
交換条件として、エンジェル・シティは27歳のDFメアリー・アリス・ヴィニョーラとリーグ内移籍金60万ドル(約8800万円)をポートランドへ提供するという。
杉田は1997年1月31日生まれの28歳。福岡県北九州市の出身で、藤枝順心高校時代に出場したU-17女子ワールドカップではキャプテンとしてチームをけん引。日本を初優勝へ導くと同時に個人としても大会MVPに輝いた。
2015年にINAC神戸レオネッサへ加入すると、2016年に出場したU-20女子ワールドカップでも大会MVPを受賞(チームは3位)。クラブでも攻守にダイナミックな万能型MFとして活躍し、2022年1月から強豪のポートランドでプレーしていた。
以下は関係者のコメント。
杉田妃和
「エンジェル・シティに加入できる機会をいただき、とても感謝しています。クラブから強いエネルギーと情熱を感じ、このコミュニティの一員になれることがうれしいです。このチームでプレーするのが本当に楽しみで、BMOスタジアムでファンの皆さんに会えるのを心待ちにしています」
エンジェル・シティ スポーティングダイレクター マーク・パーソンズ氏
「(杉田)妃和はワールドクラスのMFであり、この非常に競争の激しいリーグにおいて常に最高の選手の一人であり続けてきました。彼女はダイナミックで高い試合理解力を備えており、ピッチ内でチームを助けるだけでなく、ピッチ外でも貴重な経験をもたらしてくれると信じています。我々は、チャンピオンシップ級の選手をエンジェル・シティに迎え入れることを誇りに思います」
エンジェル・シティ アレックス・ストラウス監督
「妃和は長い間、我々が獲得を望んできた選手の一人です。彼女は中盤に非常に特化したスキルをもたらし、我々の目指す方向性にぴったり合うと信じています。2022年以来、彼女はこのリーグで強豪チームに所属し、試合を変える存在となってきました。我々の環境に彼女を迎えられることを楽しみにしています」
2025シーズンのNWSLは22節が終了。残り4試合でエンジェル・シティは11位と低迷しており(ポートランドは6位)、プレーオフ圏内の8位以内を目指すため、トレードに60万ドルの移籍金を上乗せしてでも杉田を獲得したかったようだ。
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なお、エンジェル・シティにはすでに遠藤純、スタンボー華、守屋都弥の日本人選手3人が在籍。杉田の加入がチームにどのような化学変化をもたらすか注目される。
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