トップレベルのサッカー選手はクラブチームと代表チームの2つでプレーすることになる。不思議なことに、代表戦で輝くことができるのに、クラブレベルではあまり目立たないという選手も少なくない。

今回は『GMS』から「国際試合では輝いたのに、クラブでは輝かしい結果を残せなかったサッカー選手」をご紹介する。

ジェルダン・シャキリ

代表チーム:スイス

ジェルダン・シャキリは、がっしりとした体格と強烈な左足が武器で、クラブではバイエルン、リバプールといった強豪でタイトルを獲得した。ただ、時には控えの立場に甘んじることも多かったため、クラブでの個人としての輝きは限定的だったといえる。

しかしスイス代表では常に第一線で活躍し、2014年W杯ではハットトリックを決めるなど、重要な局面でチームを支える役割を果たしてきた。様々な国際大会での決定的なゴールは、彼の代表チームにおける存在感の大きさを物語っている。

エドゥアルド・バルガス

代表チーム:チリ

エドゥアルド・バルガスは2015年コパアメリカで得点王に輝くなど、国際大会での実力を存分に発揮したストライカーである。しかし、クラブレベルではバレンシアやホッフェンハイムなどで期待されたパフォーマンスを出しきれず、代表チームほどの評価を得られなかった。

代表戦での鋭いゴールセンスと、トーナメントでの連続得点記録は、まさに彼が国際戦では特別な存在であることを裏付けているもの。戦術やチームメイトとの相性もあってか、「代表番長」を象徴するような選手であった。

ジョアン・カプテビラ

代表チーム:スペイン

ジョアン・カプデビラは、2008~2012年に黄金期を迎えたスペイン代表の一員として、ワールドカップやEUROで数々のタイトルを手にした実績があるサイドバックだ。守備の要として左サイドでのカバー力が評価され、相手の攻撃をシャットアウトした。

しかしクラブレベルではリーガの中で特別な存在というわけでもなかった。そのため、代表戦で見せる圧倒的なパフォーマンスとのギャップは際立った。それは彼が非常に地味な役割をこなすことができるという個性が生んだものだった。

本田圭佑

代表チーム:日本

本田圭佑は、その独特の無回転シュートやセットプレーで国内外に名を馳せ、カルト的な人気を博した選手だ。CSKAモスクワやACミランなど海外クラブでの活躍も評価されるものの、ロシアを離れてからはそれほど目立った成績を残してはいない。

しかし日本代表としては2008年から2018年までの長い期間主力として戦い、98試合で37ゴール23アシストを記録。ワールドカップやアジアカップで見せた圧倒的な存在感とカリスマ性は、彼のキャリアにおける最大の興味深いポイントだ。