千葉の新エースストライカーとして名乗り出る

「きょうの試合はそれだけを求めていた」と加入後初ゴールの喜びを噛みしめた石川。いわき戦でスターティングメンバーから落ちた悔しさを糧にトレーニングを積んできた。

千葉の小林慶行(よしゆき)監督は「(石川は)チャンスを作れるし、自分でも決め切れる能力を持っていると(前所属の)熊本で証明していました。大地はいわき戦後のトレーニングマッチでいいプレーを披露していましたし、そのようなプレーをした選手は『絶対に起用したい』というのが、チームへのメッセージです」とストライカーを称賛し、ホーム開幕戦の先発を任せた。

小林慶行監督

自身のバースデーゴールに感情を爆発させた背番号20は、チーム内で得点後のパフォーマンスとして恒例化している“ジェフ三唱”を披露。『ジェフ!ジェフ!ジェフ!』の掛け声に合わせて、力強く拳を3回突き上げた。

「周りの選手に『(サポーターから)煽られているよ』、『みんな待っているよ』と言われました。少し前に(“ジェフ三唱”の)練習はさせらていたので、そのおかげでうまくいきました(笑)」と努力の成果が実った。

千葉は後半5分に追加点を記録し、リードを2点差にした。同28分までプレーした石川は虎視眈々と2ゴール目を狙っていたが、チャンスは訪れず。それでも、会場からは指揮官とサポーターの期待に応えた石川へ拍手が送られた。

サポーターから投げこまれたタスキをかける石川(左)とFW呉屋大翔(右)

昨季のJ2得点王(23得点)であるFW小森飛絢(ひいろ、ベルギー1部シント=トロイデン)が期限付き移籍でチームから離れた。17季ぶりのJ1復帰を目指すクラブのサポーターは新たなエースストライカーの登場を待ちわびている。

「去年、(小森が)得点を取っていたことは自分自身もJ2でやっていたのでもちろん分かっています。だけど、前の人の名前が出ないように活躍できることが一番いいと思っていますし、それを目指している。まだ1得点なので、これをどんどん積み重ねてやっていきたいと思います」と、背番号20は得点量産への覚悟を口にした。

ジェフユナイテッド千葉、「歴代最強の外国人選手」はこの5名!

千葉は来月1日午後2時からホームでJ2モンテディオ山形と対戦する。「サポーターからも選手から信頼されるような選手になりたい」と決意した石川が新たなエースストライカーとして名乗り出た。

(取材・文 浅野凜太郎、写真 Ryo)

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