イギリス紙『The Sun』によると、ハリド・ビン・バンダル・アル・サウド駐英サウジアラビア大使は11日、2034年にサウジアラビアで開催されるワールドカップで、アルコール類の提供が一切行われないことを発表した。
スタジアムではソフトドリンクのみが提供され、酒類を持ち込んだ人に対しては公開鞭打ちの刑が科されることとなる。
この理由に関して、同氏は「ここは禁酒国です。誰もが独自の文化を持っています。私たちは自分たちの文化の範囲内で人々を受け入れることに満足していますが、他の人のために自分たちの文化を変えたいとは思っていません」と語り、サウジアラビアの国教でもあるイスラーム教におけるハラーム(禁忌の意)が理由だと説明している。
これに対し、イギリス国内からは「彼らの国で彼らのルール。でも、そもそもなぜそんなクソなところに行きたがる人がいるんだ?」「変だ…彼らはいつも、外国人に自分たちの文化を変えてほしいと願っている」など怒りの声が噴出している。
また『The SUN』紙も、このニュースの報道の際にサウジアラビアでの人権侵害の話を持ち出すなど、必死の抗議姿勢だ。
なお、イギリスでは乱闘などを防止するためスタジアム内での飲酒が禁じられている。