アルビレックス新潟は21日、FW鈴木孝司が2024シーズンをもって、現役を引退することになったと発表した。
鈴木は1989年7月25日生まれの35歳。桐光学園高校から法政大学を経て、2012年にFC町田ゼルビアでプロ入り。1年目は18試合で0ゴールに終わり、チームもJ2参入1年目でまさかのJFL降格を喫した。
しかし翌2013シーズン、鈴木はJFLで15得点を挙げて町田のJリーグ再参入に大きく貢献すると、2014シーズンのJ3では19ゴールを記録。記念すべきJ3の初代得点王に輝いた。
その後は大きな怪我などもあり、2018シーズン限りで町田との契約は満了となったが、2019年、合同トライアウトを経て加入したFC琉球で完全復活。J2で開幕からゴールを量産し、27試合15ゴールを決め、8月にはJ1のセレッソ大阪へ引き抜かれている。
2021年に完全移籍したアルビレックス新潟では初年度から9番を背負い、経験に裏打ちされた決定力などでJ1復帰に貢献。昨季はJ1で18試合に出場し2ゴールを記録していたものの、11月に契約満了が発表されていた。
以下は現役引退を決断した鈴木のコメント。
「2024シーズンをもちまして、現役引退することを決意いたしました。
兄と夢中でボールを追いかけてきた幼少期から、初声ジュニア、横浜F・マリノスジュニアユース、桐光学園、法政大学と、関わってくださったすべての方のおかげで、プロサッカー選手になることができました。
このまま自分は、ずっとこのチームでプレーするんだと思えたFC町田ゼルビアでの7年間。自分にサッカーを楽しむ気持ちと自信を取り戻させてくれたFC琉球。30歳という年齢で、J1でプレーする夢を叶えてくれたセレッソ大阪。プロサッカー選手になってよかったと思わせてくれたアルビレックス新潟。
出会い、指導してくださった監督やスタッフ、仲間たち、そして、支えてくれたサポーターの皆様のおかげで、夢のようなプロ生活を過ごすことができました。
そして、自分の進む道をいつも温かく見守ってくれた両親、サッカーの楽しさを教えてくれた兄、どんな経験も最高の結果につながっていると言い続け、支えてくれた妻。パワーの源のそうちゃん。家族の存在にどれだけ救われたか計り知れません。ありがとう。
新潟との契約が満了となり、自分の今後を見つめ直す期間となりました。指導者のライセンスを取得する中で、自分がやりたいことが明確に見えてきました。それでも、ピッチを離れるという決断は簡単ではありませんでした。自分はまだまだプレーできるという気持ちが残っていたのも事実で、答えを出すまでに長い時間を要しました。自分が進む次の道を気にかけてくださっていた皆様、お待たせして申し訳ございません!!新たな一歩を踏み出そうと思います。
最後に、決して順風満帆で華やかな選手人生ではありませんでした。大怪我もありましたし、トライアウトも経験しました。『這い上がる』、そんな気持ちで毎日必死でした。そんな自分が35歳までJ1という舞台でプレーすることができたのは、関わってくださったすべての方々のお陰だと、心から思っています。この場をお借りして、感謝を申し上げます。
次はサッカーに恩返しをします!また会いましょう。
本当にありがとうございました」
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鈴木は2月1日より、ジュニアユース時代を過ごした横浜F・マリノスでスクールコーチに就任することが決定しているという。