高知ユナイテッドSCは22日、吉本岳史監督の退任とともに、秋田豊氏が新監督に就任したことを発表した。

今月行われたY.S.C.C.横浜との「J3・JFL入れ替え戦」を経て、悲願のJリーグ初参入を成し遂げた高知ユナイテッド。

2022年から指揮を執る46歳の指揮官とともに、高知県初のJリーグを戦うことが想定されていたが、J1アルビレックス新潟の監督人事に巻き込まれてしまう。

新潟はチームを今季YBCルヴァンカップ準優勝に導いた松橋力蔵監督の退任に伴い(※その後、FC東京監督に就任)、水戸ホーリーホックのトップチームコーチだった樹森大介氏が急遽監督に就任。

その副官に指名されたのが、現役時代に水戸でチームメイトとしてプレーし、指導者S級ライセンス取得も同期だった吉本氏だと報じられている。

吉本氏は悩んだ末、監督退任を決断。これを受けて、高知が白羽の矢を立てたのが元日本代表でJリーグでの監督経験も豊富な秋田豊氏だった。

秋田氏は1970年8月6日生まれの54歳。現役時代は鹿島アントラーズや名古屋グランパスなどで活躍。日本代表として1998年と2002年のワールドカップにも出場した。

引退後は指導者の道へ進み、京都サンガF.C.やFC町田ゼルビアを指揮。2020年に監督へ就任したいわてグルージャ盛岡では、2021年にJ2初昇格を成し遂げたほか、2022年10月からはオーナー社長も務めた(※監督は2022シーズン限りで退任)。

ただ今年11月、J3最下位で岩手のJリーグ退会・JFL参入が決まると、クラブ運営会社の保有株をNOVAホールディングスへ譲渡。代表取締役社長兼オーナーから退いていた。

以下は高知の監督を退任した吉本前監督のコメント。

「今シーズンでチームを退団します。この選択をするまで本当に悩み、非常に苦しい時間を過ごしました。共に想いをもって歩んできてくれた一人ひとりの顔が浮かばないわけがありません。ご納得いただけない方もいると思っています。それでも、いつか私の選択がこの大切な地元高知に何かを返すことができると信じて、この決断に至りました。これまで高知ユナイテッドSCで思いの炎を紡いでこられた選手、スタッフ、サポート企業、メディア、高知ユナイテッドSCに関わる全ての皆様。そしてどんな時もチーム、選手の背中を押し続けてくれた高知ユナイテッドSCサポーターの皆様。5年間本当にありがとうございました。思い返してみれば、コーチで2年、監督として3年。昨年の天皇杯の快挙、国体優勝、リーグ戦2位から悲願のJ3参入。高知ユナイテッドSCの歴史に1ページずつ刻むことができました。その喜びを忘れることはありません。最高の仲間に出逢い、素敵な方々に支えていただいた至福な月日でした。もっと成長し、もっと良い指導者になって、たくさんのサッカーファミリーに愛される人間力を身につけて、また皆様にお会いできることを楽しみにしています。これからも挑戦と共に生きていきます」

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