ホームで悲願のJ1初昇格を達成する

神戸U-18でともに汗を流したMF佐々木大樹、中央大進学を経て神戸帰還を果たしたGK坪井湧也(J1ジュビロ磐田へ期限付き移籍中)、関西学院大で共闘したJ1東京ヴェルディFW山見大登(J1ガンバ大阪から期限付き移籍)らがJ1で華々しい活躍を披露している。常にトップディヴィジョンでのプレーを見据えてきた本山にとってJ1昇格POは負けが許されない。

「自分がサッカーを始めて、夢見てきた舞台です。自分の大学や高校のときの同級生がJ1の舞台で活躍している姿を見てきて、すごく悔しい思いをしました。『自分があそこに絶対立つんだ』と思わなかった日はないです。それがもう目の前まで来ているので、あとは自分たちがつかむか、つかまないか。絶対つかみとりたいです」

両腕を挙げてゴールを喜ぶ本山

決勝を控える仙台とは今季2連勝と相性が良く、公式戦では2009年以来負けていない。今季白星を挙げられなかった山形に圧勝して決勝に駒を進めただけに、その勢いのまま東北の名門を連破したい。

「仙台さんはハードワークの部分がいままでと違って、すごく徹底されている印象があります。そこは自分たちも大事にしている部分です。全員がハードワークできる能力は、このチームがJ2で1番だと僕は思っているので、そこさえ負けなければ試合を有利に運べるのかなと思います」と同じ土俵に立って打ち破る覚悟を見せた。

2009年にJ2に参入してから1度もJ1へ昇格を経験していない岡山。2016年のJ1昇格POでは決勝へ進出するもセレッソ大阪に0-1で惜敗し、初昇格を逃した。今季は第3節から第8節まで首位を堅持し、シーズン中盤に失速を見せたもののJ1昇格PO圏内6位以上をキープしてきた。

機は熟した。ホームで開催される決勝で悲願を達成する準備はできている。

「ホームで昇格を決められれば本当に最高の結果だと思います。何をすべきかはチームにいる全員がわかっているので、100%の用意をして臨むだけです」と闘志を燃やしていた。

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これまで守備的ミッドフィールダー、センターバック、ウィングバックなど入団してから複数ポジションをこなしてチームを献身的に支えてきた背番号15は、大舞台で決勝弾を決めてチームを決戦の舞台へと導いた。チームの悲願を達成するために本山を筆頭に全員一丸となってJ1初昇格をつかみ取る。

(取材・文 高橋アオ)

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