――ブラックタウン・シティではNPL優勝を果たしました。その後、マルコーニ・スタリオンズFCでのプレーを経て、Aリーグ・メンのパース・グローリーへ移籍しました。パースへ移籍した経緯を教えてください。
「ブラックタウンに入ったときからAリーグでプレーしたいという気持ちはずっと思っていました。
でも、どうやってトライアルを受けるのか分からないし、どうやったらオファーをもらえるのかも分からないまま1シーズンを過ごして、その後マルコーニへ移籍したときにもクラブの関係者にはAリーグでプレーしたいとずっと言っていました。
『お前なら行けるよ』『そのレベルだったらプレーできるよ』と言われ続けていましたけど、いやどうやってオファーをもらうんだよってところで…。
僕、コーチの仕事やっていて、たまたま(教えていた)子どものお父さんが『エージェントを知っているよ』とつなげてくれました。
エージェントがいろんなクラブにビデオを送ってくれて、パースのトライアルを持ってきてくれて、合格してサインできました」
――Aリーグ開幕から3試合連続で先発出場しました。いま、パースで青山選手が求められている役割はどのような部分だと思いますか。
「3試合スタメンでしたけど、3試合とも45分しか出ていないし、ぜんぜん勝てていないので、まだ何を求められているのかはあまり見えていません。
でも、ボールを受けてさばくとか、ボールを受けて前に運んだりだとか、フィジカル的にも強くないし大きくない。でもボールを扱える選手だとは思っているので、そういうところで攻撃の起点になったりすることは求められているんじゃないかなと思います」
――日本人選手がAリーグで活躍するために必要なものは何だと思いますか。
「僕もまだ模索している途中です(笑)
でも日本人らしいテクニックとか、頭のいい選手は重宝されると思いますし、それにプラスしてフィジカルがあれば戦えると思います。
僕はまだまだ活躍していませんし、これからのシーズンがどうなるかわかりませんが、ボールを扱えるという部分は、現地(オーストラリア)の選手より日本人の方が抜けているなと思うところがあります」
――今シーズンの目標を教えてください。
「今シーズンは試合に出られるだけ出て、一つでも多くゴールやアシストができればいいかなと思っています。あとは少しでも英語を学んで、チームに馴染み、結果に結びつけられたらいいなと思います」
――今後のキャリアについて考えていることはありますか。
「Aリーグの後は東南アジアに行こうと考えています。また違った経験ができると思います。
Jリーグに戻る可能性は低いかなと思います。アジアの中でもJリーグはレベルの高い環境なので。
基本的にはこのまま海外でサッカーを続けたいです」
学生時代は自身の進路について能動的に動けなかった生粋のサッカー少年は、様々な挫折を経験してオーストラリアに渡り、自らの運命を切り開いた。
青山は福島ユナイテッドで経験した悔しさを糧にしながら、いまも名古屋アカデミーで培った「サッカーを楽しむ」という競技の本質を大切にしている。
【インタビュー】戦禍から避難したウクライナ人GKが語る戦争で傷つく母国とサッカー
フィジカルに優れた大柄な選手が集うAリーグ・メンで、創造性豊かなプレーでひときわ輝きを放つ青山景昌の今後の活躍に目が離せない。