指揮官はメンタリティを絶賛

試合後の監督記者会見で報道陣から安部の評価を聞かれた渡邉晋(すすむ)監督。左足の技術を評価しつつも、指揮官は背番号5の真価を説いた。

渡邉晋監督

「僕が彼に対して絶大な信頼を置いている部分はメンタリティです。前半戦アウェイの(ベガルタ)仙台(戦)でやったときに前半途中で(安部が)負傷したけど、交代枠を早い段階で使うことは良くないと思ったので、ハーフタイムまで彼は頑張った。

その後、復帰の過程でもう1週間早く、『何としてでも出たいから出場させてくれ、ベンチでもいいから置いてくれ』と直訴してきました。

それは止めましたけど、彼のチームを思う気持ち、そこから生まれるエネルギー、彼のメンタリティは素晴らしいものがある」と絶賛した。

指揮官が称賛した精神性の素晴らしさは、取材時に発する言葉にも表れていた。千葉の強力なアタッカーを抑えた理由に藤本を筆頭に『先輩の助け』があったと仲間に感謝する真摯(しんし)な姿勢が自身の成長につながり、絶対に負けてはいけない決戦で勝利の立役者となった。

サポーターと山形一丸で戦う

この日会場に1万9316人と今季クラブ最多観客数をスタジアムに集め、試合前にサポーターは巨大なコレオグラフィーを作って山形イレブンを鼓舞した。

試合前に巨大コレオグラフィーを作ってイレブンを鼓舞した山形サポーター

さらに『PARK』などの心を熱くさせるチャントをゴール裏から熱唱し続け、試合が決するまで青白のサポーターたちはチームと共に戦った。今季の快進撃を支え続けたサポーターに、安部はさらなる頑張りを求めている。

POに向けて「まずは(PO)初戦を勝たなきゃ上がれない。引き分けを考えず絶対に勝つ。サポーターの皆さんには、きょう以上に『もっと力がほしい』と思っています。きょうと同じではダメだと思うので、これは選手一人、一人も常々口にしていること。モンテディオに関わる以上、僕は全員に求めたいと思っています。ファン、サポーターの皆さんは僕たちと一緒で、体調をしっかり整えて、スタジアムに足を運んでもらって、声援と手拍子でパワーをいただけたらと思います」とこれまで以上の力強い応援を求めた。

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強敵を打ち破ってクラブ新記録の9連勝と終盤戦に快進撃を見せた山形は、この勢いを持続させなければならない。来月1日(時間未定)にホーム・NDソフトスタジアム山形で開催されるPO準決勝5位ファジアーノ岡山戦、同月7日の決勝を連勝して『山形一丸』で10シーズンぶりのJ1復帰を果たしてみせる。

(取材・文 高橋アオ)

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